×

「世界津波の日」に合わせ、大規模な津波避難訓練【徳島】

2023年11月7日 16:59
「世界津波の日」に合わせ、大規模な津波避難訓練【徳島】

11月5日の「世界津波の日」に合わせて5日、徳島市で大規模な津波避難訓練が行われました。

南海トラフ地震が発生した場合、徳島市津田新浜地区はほぼ全域が津波によって浸水すると予測されています。

避難場所として想定されているものの一つに地元の小高い山、津田山があります。

5日、その津田山へ避難する経路や時間を確認する訓練が行われました。

津田山につながる道は、末広大橋の高架下脇に整備されています。

午前9時、子どもからお年寄りまで、住民たちが集まってきました。

手にはお茶、貴重品などを持って徒歩でやってきます。

津波緊急避難場所への道は急な坂になっています。

そんな勾配をものともせずにかけ登っていく人や、杖をつき、手すりを頼りに息を切らせながらゆっくりと登っていく人など様々。

坂道を登り切り、壁の向こうは末広大橋です。

末広有料道路だったころ、料金所だったこの場所に津田山南津波緊急避難場所があります。

この日、午前10時までに約320人が避難を完了しました。

(参加者)
「半時間くらいかかった」

「半時間以上はかかっとるな。
(Q.ずっと歩いて来た)うん
(Q.どうですか、歩いてみて)えらい」

避難訓練の会場では…


(スタッフ)
「いわゆるダンボールで仮設トイレを作ります。ダンボールの周りはテーピングして、二重にビニール袋を入れます。こういう発泡スチロールあるでしょう家に、こんなので(便座を)作っておいたら、トイレをするときに座っていると気持ちいい」

会場には実際の被災状況を体験してもらうため、災害用の簡易トイレのみが設置されています。

(スタッフ)
「ああ、トイレ?」

お母さんの手を握るこちらの男の子、ちょっと不安みたいです。

(スタッフ)
「まずこれがトイレ用です」

(男の子)
「はい」

(スタッフ)
「おしっこをこの中にします。おしっこをした後に凝固剤を入れます。トイレの座るところに(ビニール袋を)入れます。そして、ここに座ってトイレをします」

(スタッフ)
「いいですか?戸を閉めるよ?」

(男の子)
「はい」

(簡易トイレ初体験の男の子)
「(Q.家のトイレとどう違う)便座とかがないけんちょっと緊張した」

(簡易トイレ初体験の男の子の母親)
「体験を通して行動ができるように、そのためにこうやって子どもを連れて体験できたのですごくよかったです」

(スタッフ)
「自分で中に(ビニール袋を)敷いて、この中にトイレをやっていただきます」

(簡易トイレを体験した人)
「やっぱり一回凝固剤で固めるんだとか、体験しておくことで、災害の時にどんな感じなのかというのがわかるので、本当にいい経験になったかなと思います」

(スタッフ)
「(使い終わったビニール袋は)持って帰って可燃ごみで処理してください」

簡易トイレの体験以外にも…


(参加者)
「まったく見えませんね」

震災で発生した火災の煙から脱出する体験も行われました。

(徳島東消防署 早雲雅人 予防係主任)
「火災の煙はこのような感じで充満します。非常に視界が悪いです。ですので、姿勢を低くしてできるだけ煙を吸わないこと。それから、足元に十分注意して避難してください。(火災で)亡くなられる方のほとんどがこの煙で亡くなられます。ですので、できるだけ早めの避難をお願いいたします」

(煙を体験した人)
「いやもう、全く見えなくて、目が悪くなったんかなと思います。背を屈めたら多少ましなんかいなと思うけど、これもできんかったね。これよりすごくなったら、なかなか慌てて冷静な判断は出来んだろうね。まあ、ほなけどいい経験になりました」

会場内の行列の先には…


被災地でいろんな食べ物を提供する防災キッチンカー。

寒い時は温かいもの、暑い時には冷たいものが。

この日の徳島市は最高気温25℃以上の夏日となり、かき氷が提供されました。

(防災キッチンカーの出店者)
「そうやね、水とか食料は一番やもんね。少なからず力になれたらと思っていますけどね」

(参加者)
「きょうは津田浜之町から来ました」

「(Q避難までどれぐらいかかりましたか)避難は歩いて2~3分くらいです。」

「(Qどうですかここの避難場所は)そうですね、すごい橋の上であったので波も心配ないかなと思うので、安心ですね」

(子どもを連れた参加者)
「まあ大人はすぐに(避難)できると思うけど、やっぱり子どもがいたら結構時間がかかりますね。まあ子どものために避難訓練とか、防災関係についてはこれからも参加しようと思います」

    ニュース

    ニュース