経済効果1000万円超も!「モルックで町おこし」各地で大会相次ぐ理由
みなさん「モルック」というスポーツをご存じでしょうか。子どもからお年寄りまで一緒にプレーできるスポーツで、木の棒を使って点数を競います。
いま、このモルックを町おこしに活用している自治体が県内で相次いでいます。いったいその理由とは?
12月17日、大津町に集まっていたのは小学生から大人まで40人以上。行われていたのは1996年にフィンランドで生まれたスポーツ「モルック」の大会です。
「モルック」という木の棒を、3.5メートル先にある「スキットル」と呼ばれる12本の棒をめがけて投げます。
倒れたスキットルの本数や書かれた数字に応じた得点を積み重ね、先にちょうど50点に到達したチームが勝利です。
子どもにもわかりやすいルールですが、実際にやってみると奥が深くて…。
時には棒を縦に投げたり、バックスピンをかけたりして高得点を狙うなど、点の取り方や戦略の立て方が重要です。
初めて大会に出た子どももすぐにコツをつかんだようです。
■参加者
「未経験でもできるところが楽しい」
「いろいろ考えつつもみんなで楽しみながらできていると思います」
1つの大会で驚きの経済効果!?全国規模の大会も
実は県内ではこうしたモルックの大会が2023年だけで20以上開かれています。
自治体が主催する大会も多く、津奈木町で行われた大会では県内外から300人以上が出場したことも。
どうして各地で相次いでいるのか。おととし全国規模の大会を開催した大津町の職員は。
■肥後大津スポーツ文化コミッション・山田桂士さん
「(2021年の日本大会では)宿泊なども含めて1000万円以上の経済効果があったと計算が出ています。大津町だけじゃなくて近隣の市町村にも宿泊される方とか食事に行かれる方もいたので、県内全域に経済効果が波及していくような効果があったのでは」
2024年2月にも大規模な大会「X10(ばってん)トーナメント」を開く予定で、モルックを“町おこしの起爆剤”にしたいと話します。
温泉卓球のような感覚!?ホテルの庭でモルック
大津町内にあるホテルでは、こんなサービスも。
■KKT吉田 佳記者
「こちらのホテルでは宿泊者に無料でモルックセットを貸し出すサービスを行っています。芝が広がるホテルの庭で思いっきりプレーできます!」
■エアポートホテル熊本・緒方正一支配人
「多い時で毎日ご利用いただくこともあるんですけどお子様連れなど非常に楽しんでいただいています。ホテル主催のモルック大会も行っていまして、その際も多くの方にお泊まりいただいています」
子どもからお年寄りまで誰でも気軽に参加できるモルック。
地域を巻き込んだ盛り上がりが期待されます。
水俣市でも1月14日に市が主催するモルック大会を初めて開催。初心者を中心に2023年末まで参加者を無料で募集しています。
(みなまたモルック大会 案内ページ)
https://www.city.minamata.lg.jp/kiji0033487/index.html