×

【原因は?】「商品棚にスイカがない…」生産量日本一 出荷最盛期の熊本のスイカに異変

2024年5月7日 19:00
【原因は?】「商品棚にスイカがない…」生産量日本一 出荷最盛期の熊本のスイカに異変

全国1位の生産量を誇る熊本のスイカは、今が出荷の最盛期となっています。中でも熊本市北区植木町は、一大産地として知られていますが、今、ある異変が起きています。

3日、熊本市北区植木町にある「道の駅すいかの里植木」。ゴールデンウイークでかき入れ時を迎えていました。
■熊本市から
「春スイカが一番おいしいと思うので、子どもたちも好きなので毎年買いに来ています」

■平井友莉キャスター
「店内入っていきますと、さすがゴールデンウイーク、多くの人でにぎわっています。ただ商品棚を見てみると…スイカ並んでいるんですが、こちらに並んでいるはずの場所にスイカがありません」

常連客も変化に気づいていました。
■常連客
「すごく少ないなと思ってスイカが」

■道の駅すいかの里植木 塩平英司駅長
「見た感じて言うと売り場も空いていて、例年に比べたら70%位かなという感じ」

30年以上スイカを栽培する植木町の久富将功さんと浩代さん。ハウスを見せてもらうと…。
■平井友莉キャスター
「割れていますね」

出荷前にもかかわらず、葉が枯れ、実にも影響が出ていました。

■スイカ農家 久富将功さん
「つるの中に病原菌が入ったので、スイカに栄養が来なくなって、茶色く変色している」
■平井友莉キャスター
「そうなってくると?」
■スイカ農家 久富将功さん
「だめですね。商品価値がない」

原因は、天候不良。4月に雨が続いたことで、糖度を高め玉を大きくするための日差しが不足したといいます。4月、植木町がある熊本市で0.5ミリ以上の雨が降った日数は18日。降水量は平年を上回る204.5ミリを観測しました(平年144.9ミリ)。

スイカの生育に必要な日照時間は平年の3分の2の119.6時間となりました(平年184時間)。

雨で湿度の高い状態が続いたことから病気が出やすくなり、生育に結びついていません。久富さんの農園では、収穫量は例年の7割にとどまっています。

■スイカ農家 久富将功さん
「年ごとの天気で違いはあるんですけど、今年は周りの声を聞いても特にひどいと感じる」

■スイカ農家 久富浩代さん
「一つでも、とにかくいいものをお届けしたいということで、厳選して大切に育てていきたい」

【スタジオ】
(畑中香保里キャスター)
道の駅のスイカは基準を設けていて、品質のいいものが並んでいるそうですが、数には影響が出ているようですね。

(緒方太郎キャスター)
熊本県全体の状況はどうなっているのか、熊本大同青果果実部に聞きました。例年、ゴールデンウイーク前後が最も需要が高まる時期ですが、今年は去年よりも1~2割数量が少ないそうです。その分、去年よりも1~2割値段が上がっているそうです。ただ天候次第ではあるものの今後、値段は落ち着くだろうと話していました。