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【全国初と熊本初】県立高校2校に半導体学ぶ学科とCG学ぶ授業 地域ならではの事情が

2024年5月8日 20:11
【全国初と熊本初】県立高校2校に半導体学ぶ学科とCG学ぶ授業 地域ならではの事情が

来年度、熊本県立水俣高校に、全国の高校で初となる年間を通じて半導体を専門的に学ぶ学科が設置されます。一方、天草市の高校ではCGを専門的に学ぶ授業がスタートしました。それぞれ、その土地ならではの事情がありました。

2012年に水俣工業高校との再編・統合で開校して以降、定員割れが続き、入学者の確保が課題だった水俣高校。7日に開かれた県教育委員会で、水俣高校にある電気建築システム科を来年度、2つの科に再編することが決まりました。

その一つが「半導体情報科」です。水俣高校は去年11月、半導体関連企業のアスカインデックスと水俣市の三者で人材育成の連携協定を締結し、半導体を学ぶ学科の設置を目指していました。

新たな学科では、半導体の基礎知識や技術を学ぶほか、アスカインデックスの職員による出前授業も行われます。年間を通して半導体を専門的に学ぶ学科の設置は、全国の高校で初めてです。もう一つの再編学科は「建築関連学科」で、定員はそれぞれ20人の予定です。

一方、天草市の県立天草工業高校では、今年度から新たな授業がスタートしました。情報技術科の1年生40人のうち11人が、「CG系列」という選択授業を受けています。

東京の制作会社と協力し、アニメやゲーム業界などで働く現役のクリエイターからコンピューターグラフィックスを学びます。プロからCGを専門的に学べる授業は県内初です。

■男子生徒
「難しい部分もあるけど、できた時の達成感があって楽しい」
■女子生徒
「将来、描いたり作ったりする仕事に就きたい」

平地が少なく大規模な工場の誘致が難しいとされる天草。リモートで働くことができるソフト関連の企業を誘致し、若者に天草に残ってもらいたいねらいもあります。天草工業高校では、今年の夏休みに中学生向けの体験授業も計画しているということです。