南米ペルーのアルベルト･フジモリ元大統領が11日、86歳で死去しました。フジモリ氏の両親は今の熊本市西区河内町の出身です。
フジモリ氏は、ペルー大統領就任直前の1990年と在任中の1992年に、両親の故郷･熊本を訪問しました。かつて熊本から2700人あまりが移住したペルー。フジモリ氏の訪問をきっかけに、熊本県内にはペルーを支援する会が発足するなど交流の機運が高まり、ペルー国内には県民からの寄付金で｢熊本学校｣が開校。河内町は、町内の通りのひとつを｢ペルー通り｣と名付けました。また1992年には、熊本県からフジモリ氏へ県栄誉賞が贈られました。
フジモリ氏は2003年にも熊本を訪問しました。この時は大統領を罷免され、公金横領の容疑で国際手配されていました。その後、人権侵害の罪などで収監されましたが、健康悪化を理由にした恩赦により、去年12月に釈放。最近まで政界復帰に意欲をみせていました。
フジモリ氏の死去について熊本県の木村敬知事は、｢去年ペルーを訪問し、日系人の方が築いてくれた日本への信頼という貴重な財産を感じました。安らかな永眠をお祈りします｣とコメントしました。
