グライダー事故で国交省の事故調査官は「不時着」との見方
5月25日、阿蘇郡産山村のヒゴタイ公園で起きたグライダーの事故で、国土交通省の事故調査官は、「墜落」ではなく「不時着」との見方を示しました。
国土交通省・運輸安全委員会の事故調査官3人は、グライダーの関係者とともに産山村のヒゴタイ公園の敷地内で、グライダーの折れた翼の部品や接触した木の状況などを確認しました。
警察や消防などによりますと、25日午後4時半頃、福岡県にある九州工業大学航空部の男子大学生(21)が1人で搭乗していたグライダーが墜落しました。
男子大学生は病院に搬送されましたが、けがはありませんでした。
大学によりますと、男子大学生はサークルの合宿中だったということです。
飛行機の離着陸を行う牧場の担当者によりますと、九州工業大では通常、地上の車を使ってグライダー離陸させていますが、今回は合同で訓練していた別のクラブが所有する飛行機とワイヤーでけん引し離陸させたということです。
■山田東部牧場 飛行場担当 井野優さん「訓練で外へ引っ張っていってもらうところで不具合で、グライダーが飛行機とのけん引ロープを切断、離したのでここ(離着陸場)へは帰って来れないから、何とか降りられるところに降りたと思う」
■加藤亮太 航空事故調査官「機体は他のものにはぶつかっていますけれど、基本的にパイロットの方は意思を持って操縦していたと思います。最終的に『不時着』という表現になると思います」
運輸安全委員会は、事故の原因究明と再発防止のため、27日は関係者から話を聞く予定で、1年をめどに報告書をまとめると話しています。