南阿蘇鉄道 熊本地震から復旧し全線再開から1年 新しい交流施設も完成
【中継】
(宮澤アナウンサー)
熊本地震から7年3か月ぶりに全線再開を果たして、きょうで1年。南阿蘇鉄道の高森駅に来ています。私の後ろに見えるのが高森駅の駅舎で、その横のホームには列車が停まっています。今年5月に導入された新型車両で、きょうも多くの乗客を運んでいました。
全線再開から1年。激減していた乗客が地震前と同じくらいまで戻ってきました。
【VTR】
13日、南阿蘇鉄道の高森駅には多くの人が集まっていました。
■乗客
「いろんな景色が見られて良かったです」
この日は、全線再開から1年を祝うイベントが行われました。
■鉄道ファン
「もう1年たったのかと。過ぎてみれば早い感じがする」
このにぎわいを取り戻すには長い時間がかかりました。南阿蘇鉄道は、2016年の熊本地震で橋や線路、トンネルなどが被災しました。復旧には約70億円が必要とされ、廃線の危機に直面しました。
7年あまり、約半分の区間での運行を続けながら、全線再開を目指した南阿蘇鉄道。運行業務と設備の維持を分ける「上下分離方式」の導入を条件に、復旧費用の97.5%を国が負担し、残りを県や自治体が負担して全線再開にこぎ着けました。
熊本地震で25万人あまりから約3万6000人にまで落ち込んでいた乗客数は、全線再開により20万人あまりにまでV字回復。関連グッズの販売も後押しし、23年ぶりに黒字となりました。
活気を取り戻し、新たな一年を迎えた南阿蘇鉄道。
■南阿蘇鉄道 山本英明さん
「非常に多くのお客様に開通日から多くお越しいただきまして、非常にありがたいなと思いました。これからお客様をちゃんとつかんで、いつもお客様が来てくれるように常に考えていかないといけないと思ってます」
さらなるにぎわいへ…挑戦の年が始まります。
【中継】
(宮澤アナウンサー)
全線再開から1年を迎え、実は高森駅の隣に新しい施設ができました。こちらの「高森駅交流施設」です。13日にオープンしたばかりです。この施設は、列車の待ち時間に滞在するほか、地域の交流の場として使えるそうです。