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陸上100m自己ベストは12秒台 女子小学生スプリンター強さの秘密は

2024年1月22日 16:20
陸上100m自己ベストは12秒台 女子小学生スプリンター強さの秘密は

去年行われた小学生の陸上全国大会女子100メートルで、熊本県勢初の12秒台を記録した小学生スプリンターの強さの秘密を取材しました。

抜群の瞬発力を生み出す筋力。100メートルを12秒台で走るスピード。男子選手と一緒に練習しているのは、小学6年の山内愛琶選手です。小学女子100メートル、県内最速のスプリンターです。

Q走る楽しさは?
■山内愛琶選手
「みんなと競って走るところが楽しい」

山内選手は、全国の舞台で熊本県勢初の快挙を成し遂げました。去年9月の全国大会。予選で自己ベストの12秒95を出すと、決勝では12秒86と再び自己ベストを更新。結果は惜しくも2位でしたが、全国の舞台で熊本県の女子選手が12秒台を記録したのは、山内選手が初めてだったんです。

山内選手が所属しているのは、宇土市にある地域の陸上クラブ。体幹の強化や瞬発力を高める基礎トレーニングなどはもちろんですが、今の時期、特に力を入れているのは走り込みです。山内選手について中学生のチームメイトは。

Qどんな選手?
■藤本さくら選手(中学2年)
「今日は緊張しています。いつもはじっとしていなくて、常にからんできます。走る時になると目の色を変えて、獲物捕まえるみたいな感じ」

山内選手が陸上競技を始めたのは小学1年生の時。これまで出場した県内の大会は全て1位。練習を見ているコーチの正木潤さんに山内選手の強みを聞きました。
■正木潤コーチ
「一番の強みは気持ちの強さ。中学生の男子にがんがんついていく。負けると悔しがる」

負けず嫌いの性格は練習でも。300メートルの走り込みでは男子中学生に最後までくらいつきます。
■ディレクター
「今、どのくらいの力で走った?」
■男子中学生
「9割」
■山内愛琶選手
「余裕」
3セット目。先頭を走るのは、中学1年男子100メートルで県大会1位の選手です。ゴール手前、最後の最後に山内選手が追い抜きました。
■中村一斗選手(中学1年)
「ぎり負けました」

クラブのOBで撮影に協力してくれた高校生に、山内選手について聞くと。
■古庄優斗選手(高校400m県大会1位)
「走りを楽しんでいる感じがして、きつくても声に出さないのがすごく良いところ」

「気持ちの強さ」に加え、「走りを楽しむ」なかで、力をつけていった山内選手。一方、課題も…。
★山内愛琶選手
「スタートが遅いけど、後半のノビがあるから、スタートを早くしていきたい」

スタートからトップスピードになるまでどれだけ短縮できるか。全国大会で負けた悔しさをかてに、練習に取り組んでいます。
■ディレクター
「走るのが嫌になったことは?」
■山内愛琶選手
「ないです。良い時も悪い時も、その日々が楽しい」

全国大会以降、課題の克服に取り組み、出場した大会の100メートルでは負け知らず。去年11月、県内で行われた大会では、100メートルで再び12秒台で優勝。800メートルにも出場し、2位に10秒近くの差をつけて2冠を達成しました。

■正木潤コーチ
「力強いストライド(歩幅)が、後半のノビでいきてくる」

山内選手の走りの特徴は、歩幅の大きさ。それを可能にしているのが体の柔軟性と体幹の強さです。

クラブの練習だけでなく、自宅でもトレーニングを欠かしません。少しでも速くなりたい。ストレッチと体幹のトレーニングは、幼い頃から励んできました。
■母・美穂さん
「保育園の時に体幹とかの練習をしていた。もう6年間続けています。普段から遊び感覚でしている」

4月には中学生になる山内選手。今後の目標を聞きました。
■山内愛琶選手
「今年は、中学の全国大会で年上の人と戦えるように、12秒ジャストとか12秒を切って人一倍練習を頑張ります」

見据えているのは全国の舞台。新たなステージで山内選手の挑戦が始まります!