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“巡回本サービス”とは 南砺市が始めた新たな取り組み 多くの人が本を楽しめるよう

2024年7月10日 19:48
“巡回本サービス”とは 南砺市が始めた新たな取り組み 多くの人が本を楽しめるよう

南砺市は2024年度、予約した図書館の本を学校などまで配達する新しいサービスを始めました。

図書館を利用する人が減少する中、もっと本を読んでもらおうという取り組み。清水記者のリポートです。

南砺市が2024年4月に始めた巡回本サービス。

予約した図書館などの本を市内の学校や病院で受け取ることができるようになりました。

南砺市によりますと、こうしたサービスは県内では初めてだということです。

「いっぱい入っとる」

南砺市の平中学校です。

巡回本のサービスが始まったのに合わせて、この学校では図書館の職員が生徒に本を紹介する取り組みも始めました。

「きょうのブックトーク、テーマは多様性についてを考えるというか感じる」

生徒は紹介された本や興味のある本を図書館のホームページから予約します。

1年生女子
「ブックトークでおすすめしてもらって、興味があったので借りました」

平中学校は全校生徒が30人余りで、図書室の規模は大きくありません。

山あいの地域で市の図書館も利用しにくいため、巡回は生徒たちにとって便利なサービスです。

1年生男子
「(図書室でも)ある程度のことはわかるけど、でも狭いし量もそんな多くないから、パソコンで調べて持ってきてくれる機能はすごい便利です」

次の日の朝。南砺市福光にある中央図書館では前の日に平中学校の生徒たちが予約した本が準備されていました。

巡回便の出発です。この日は市内15の小中学校などをまわりました。

巡回便は学校に週2回、やってきます。

「お願いします」

図書館と学校の図書室のシステムを共通化したことで、生徒は市内の他の学校にある本も予約することができます。

「きた」
「いっぱい入っとる」
「昼休みに読みます」

1年生男子
「もっともっと知りたい知識とか見たい本があるので、そういうシステムをどんどん積極的に使っていって、いろいろな知識を増やしてもっと頭が良くなりたいです」

1年男子
「読みたい本が気軽に手に入るから本を読みやすくなって、これからも使っていきたいと思いました」

南砺市がこのサービスを始めた背景には、市の地理的な特徴があります。

南砺市立中央図書館 松井環館長補佐
「南砺市は面積が広く、5館の図書館を設置しておりますが、市立図書館まで遠く、全ての市民に本が身近に利用できる仕組みが整備されていなことと、(図書館の)利用状況が減少傾向にあります」

南砺市では2023年度、住民1人当たりの図書館の本の貸し出し数は5冊で、2017年度より2冊減りました。

市ではICチップを活用した本の管理や貸し出しなども始めていて、図書館を利用しやすくすることでもっと多くの人に本を楽しんでほしいとしています。

南砺市立中央図書館 松井環館長補佐
「これからも南砺に住み続けたいと思っていただけるような環境づくりに取り組んでまいりたいと思っております」

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