「多いのでは」角田高岡市長の“お礼出張” 会見で反論 市民の声は
高岡市議会6月定例会で、角田市長が能登半島地震で支援を受けた全国の自治体へ出向いて感謝を伝える出張が多いのではないかと市議が質しました。
このことについて、角田市長は2日、訪問先の自治体と意見交換などを行っていて必要な出張であると反論しました。
角田高岡市長
「命をかけて決断していただいた自治体に対して、僕は正直 オンラインで『ありがとうございました』っていうのは、人としてのいわゆる感謝は伝わらないんじゃないかというふうに思っています」
発端となったのは、6月26日開かれた、市議会の委員会での市議の質問でした。
市議は、角田市長が能登半島地震で支援を受けた全国自治体への出張を重ねているが、費用も掛かることなので、手紙やオンラインでもできるのではないかと質しました。
出町譲市議
「お礼すること自体は大変大事なことだと思っている。ただあまりに多いんじゃないかと。私が当局に質問したこと、これは市民の声を受けてしている」
角田市長は、2日の会見でこのことを問われ、これまでに12の自治体に出向いて感謝を述べたと説明しました。
角田市長
「単独で震災の御礼に行ったのは1回だけです。それ以外はすべて他の例えば北信越の青年市長会であったり 東京の県人会であったり全国市長会であったり、市長がこれまでも出席してきた公務に合わせて(訪問した)。そのうち公用車で行けるような場所でない所に関しては、電車等の交通費を使わせていただいたのが、1・2・3、3か所ですね」
公費を使っての”お礼出張”が多すぎるという指摘については。
角田市長
「いろんな意見があると受け止めをさせて頂いております。私自身もそこまで時間のある立場でないので、効率を求めながら、いろんな決断を頂いた首長の皆さんとよりはやく迅速に被災地に寄り添う体制、どう作っていくかというお話もさせていただいたので、私として必要な出張であると思っております」
地震の被害が大きかった氷見市と射水市によりますと、氷見市長は4つの自治体へ、射水市長は1つの自治体へ支援へのお礼のために出張しました。
そのほかの自治体へのお礼について夏野射水市長は。
夏野射水市長
「そのほかにも全国各地からいろんなご支援をいただいたわけですが、そちらの市、自治体につきましては全国市長会など全国の首長さんが集まる機会を通じて、市長さんにお礼をさせていただいている状況であります」
一方、高岡市民の反応は。
60代男性
「ちょっと10何回ちゃ、ほかの用事を兼ねとるような気はしますわね…。いろいろ、何人かからは不満はきいてますわねえ(このことで?)ええ、やっぱり同じこと言うておられますよ」
70代夫婦
「お礼状だけで、気持ちを伝えるだけで、わざわざ行く必要もないかなあ、とは思とるがですけどね、私はやっぱりね、顔を見るのと見ないのとではやっぱり全然違いますからね。やっぱり顔見せてお礼言ったほうが、心がこもっていていいかなあと思いますけどね」
高岡市によりますと、これまで地震で支援を受けた自治体は全国で32に上っていて、今後も日程を調整しながらお礼のための出張を続けるとしています。