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新田富山県知事 2期目立候補表明への自民の対応と背景を解説

2024年4月8日 20:09
新田富山県知事 2期目立候補表明への自民の対応と背景を解説

数家解説委員が、富山県の新田知事の2期目への立候補表明や自民党への推薦願いについて解説します。

新田知事がまだ1期目であることや大きな失策がなかったことで、自民党では推薦に反対する理由が見当たらないという評価になっています。

新田さんは2020年の知事選で自民党の推薦を求めましたが、自民党富山県連は当時の現職を推薦したことから、一部の自民議員がこれに反発し保守分裂選挙となりました。新田さんはこれを制して初当選しました。

県議会では、最大会派の自民党議員会と是々非々の立場で議論し、意見の違いを見せることもしばしばありました。

ただ、新田さんは現在も自民党員です。「国政与党である自民党との関係は、地方自治を主導する上で大切だ」として推薦を求めています。

前回の選挙で新田さんを推す声が多く、事実上の自主投票とした富山市連の中川支部長です。

自民富山市連 中川忠昭支部長
「今回はこれまで現職の知事が3年半にわたって、色々なことをやってこられて、評価を受ける中で、新田さんにこれからも期待しようという思いがあるなと感じています」

一方、新田さんの推薦願いを受理した自民党県連の宮本幹事長です。

数家解説委員
Q自民党として独自の候補擁立という考え方についてはどうか

自民県連 宮本光明幹事長
「現段階でそのような動きを県連としては取っていません」

その背景にあるのは、独自候補を立てるまでの決定的な理由がないからです。

これまでの県政運営で大きな失策がなく、代わってほしいという声もない。代えなくてはならない理由がないのです。

関係者は、2023年の県議選が「一つの潮目」だったと見ています。新田知事は、自民党議員全員の選挙応援に駆けつけ、その後の議会の対応が変わったと言います。

また政策の進め方についても例えば「寿司といえば、富山」の取り組みも、県の政策としてはこれまでなかったもので、本当にやるのかといった声がありましたが、予定調和を超えた新田カラーが出てきた証しだとして評価しています。

さらに県政運営上の争点が見い出せず、対立候補を立ててまで対抗策を打ち出しにくいとみています。

今後、自民党県連は、新田知事の推薦願いについて5月26日の定期大会までに方針を決定しますが、推薦する公算が大きくなっています。

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