氷見・高岡で懸命の復旧続く 能登半島地震
おととい1日、震度5強を観測した氷見市や高岡市では、被害がさらに判明する一方で、断水が一部で回復するなど懸命の復旧が続いています。
奥野香子記者
「高岡市伏木本町の住宅です。 こちら、土蔵が倒壊してしまっています」
屋根が落ち、元の形が全く分からないほどに崩れ落ちていたのは、築100年を超えるという土蔵です。
高岡市によりますと、市内では少なくともおよそ70棟の建物に被害が出ています。
粟田吉弘さん
「曽祖父から譲り受けたものが、ずっと保管してあった蔵です。あ~~~…なんとも言い表せない感情ですね 。こういった形でなくなるというふうには思っていなかったものですから」
また氷見市でも住宅2棟が全壊するなど大きな被害がでています。
一方で。
蛇口から出る水
「チョロチョロチョロ・・・」
断水が続いていた水道が、一部の地区で復旧しました。
記者
「色はどうですかね?」
男性
「うっすら濁ってるって感じですけど、手を洗うには全然大丈夫そうですね。本当によかったです」
しかし断水はおよそ1万世帯で続いていて、給水所には3日も朝から多くの人が訪れていました。
永井聖志郎記者
「断水が続いている氷見市には、県内外から水や食料の寄付が集まっています。福祉施設の職員が受け取りにきています」
福祉施設の職員
「水が、まだ断水していますので食料も非常食みたいなもので賄っている状況。ありがたいですね、助かります。非常に」
永井記者
「地震が発生した模様です、氷見市内 揺れています」
3日も午前11時前に氷見市で震度3を観測するなど、地震が続きました。
奥野記者
「高岡市横田町です。液状化現象が発生した影響で、公園や家など至る所に泥が噴出しました。住民が後片付けに追われています」
スコップで泥をさらう音
「ザクザク・・」
住民
「これは液状化ですね 、ここは液状化。みんな出てきて、近所総出でやってますから」
自治会長
「なかなかきりがない作業なんです 。このあと側溝の泥もしなくちゃならないし、なかなかまだまだ見通しが…」
倒れてバラバラになった石の灯ろう。
高岡市の国宝・瑞龍寺では灯ろうが3か所で倒れたり壁がはがれ落ちたりといった被害が出ました。
四津谷道宏住職
「まだまだ地震も続いておりますし、これから瑞龍寺そのものは参拝を続けておりますので、その方々に害がないように国のほうとも話をしながら耐震をきちんと施していかなければいけない」
県内は3日夜から雨の予報が出ている中、懸命の対応が続いています。
地震の影響は広がっています。
吉田颯人記者
「こちらの施設では、地震の影響で窓ガラスが割れました。現在職員が後片づけに追われています」
福祉関係団体の事務所が集まる富山市の県総合福祉会館「サンシップとやま」です。
地震の影響で透明な外壁が一部破損し落下しました。
屋内にも建築材の破片が落下し床に散乱したほか、エレベーターの扉が割れ使用できないということです。
施設は、3日まで休館中でしたが、4日からの開館については、状況をみて判断するとしています。
記者
「片付け作業はしばらく続きそうですか?」
職員
「しばらくかかりそうです」
物流にも影響がでています。
滑川市のスーパーマーケット「プラント‐3」です。
店によりますと地震発生以降、食料品を買い求める人が急増し、飲料水を中心に一部商品の品薄状態が続いているということです。
買い物客の中には、県外から食品やポリタンクを買い求めに来たという人も。
七尾から来た客
「各避難所の物資が行き届いていなくて、水もないがトイレがとんでもないことになっていて、ポリタンクを買い出しに来るのも七尾もない状態で大変」
プラント3 平賀洋平店長
「1週間ほどは影響が続くかと思われますが、できる限り対応したい」