「行くべき世界の52か所」に選ばれた山口市…経済効果約90億円と山口大学研究室が試算
「2024年に行くべき世界の52か所」に選ばれた山口市…これによる山口県への経済効果はおよそ90億円とする調査結果が発表されました。
(山口大学経済学部・加藤真也研究室)
「コロナの影響をどうやって排除するかが一番時間がかかった」
「そうですよね、コロナ明けの影響で、観光客が自然に増えていっているなか、 そこからニューヨークタイムズだけの効果を抽出するにはどうしたらよいか、私たち悩みましたよね」
経済効果を算出したのは、山口大学経済学部の加藤真也准教授とゼミの学生12人です。
加藤准教授らは4月下旬、山口市内でアンケート調査を実施。
255人から回答を得ました。
回答については「日帰り旅行客」、「宿泊客」そして「外国人観光客」ごとに分類。
それぞれの飲食費や宿泊費、お土産代などの合計平均支出額を算出しました。
その結果、「日帰り観光客」が3950円、「宿泊客(日本人)」が2万9879円、「外国人観光客」が7万3000円となり、この数字から経済全体への連鎖的な影響を考慮して算出された、山口県への経済効果は合計で、89億9200万円となりました。
(貞弘結菜さん)
「みな限られた時間の中で、1週間もないくらいだったが、計算して情報データがない中で集めてきて、大変だったという印象がある」
(東郷修さん)
「実際90億円という数字に最初は驚きとほんのり疑いもあったが、みんなではじき出したデータなら、きっと信頼できるだろうなという、かなり自信をもって、自分たちが出したデータに自信を持っている」
このほか、山口市のことし2024年の観光客数については、前の年の23.2パーセント増のおよそ485万人と推定。(390万7516人→484万7010人)
このうち外国人観光客数については、去年、行くべき場所の2番目に選出された盛岡市の実績をもとに、前年比の2倍以上となる10万7551人と推定しました。(+5万5635人)
(松田創さん)
「今回のニューヨークタイムズを見て、行ってみようかなという人が、また来たいな、山口の人温かいなと思ってもらって、恒例みたいになってくれたら良い」
(鈴木友唯さん)
「京都とかそういう有名な観光地に比べたら、まだ観光スポットが少ないという印象、そこまで知名度が出ている場所が少ないので、日本人の視点と海外の視点が違うのではないかという点は思った」
(山口大学経済学部・加藤真也准教授)
「この機会を一過性のものにするのではなくて、来年、再来年と持続可能な形で観光客の高い増加のペースを続けてもらい、 山口市の魅力を国内外に発信できれば良いと思っている」
報告書では、盛岡市などを対象に行ったアンケートをもとに、今後の山口市での効果的な取り組みとして「観光地や飲食店を掲載した多言語マップの作成」や名物の「瓦そば」や「外郎」を様々な宗教に合うようにアレンジし食べやすいように工夫することなども提案しています。