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本州唯一のナベヅルの越冬地・周南市八代盆地 飛来数増加に向け録音したナベヅルの音声を流す方針

2023年10月5日 18:00
本州唯一のナベヅルの越冬地・周南市八代盆地 飛来数増加に向け録音したナベヅルの音声を流す方針

 まもなくナベヅルが飛来してくる時期となります。国の天然記念物=周南市八代のナベヅルの飛来数増加に向けて、今年度は、録音したナベツルの音声をスピーカーで流すことなどが決まりました。

 「ツル保護協議会」は周南市八代でナベヅルの保護に取り組む団体や行政、専門家で構成されています。

 5日の話し合いでは飛来数増加に向けてツルの飛来状況に合わせてデコイ設置場所を分散することや録音したナベツルの音声をスピーカーで流すことが決まりました。

 音声を使った呼び込みについては1998年から14年間実施されていました。

 昨シーズンの飛来数は13羽で、ここ数年で数が増えていてさらに、周辺ではナベヅルの目撃情報が増えてきていることから再び取り入れることにしたものです。

音声は鹿児島県出水市で録音したナベヅルの群れのものです。

 このほか協議会では2年前、出水市から移送し飼育していた4羽の保護ツルのうち1羽が今年6月に死亡したことも報告されました。

残りの3羽については異常はないものの飼育数が放鳥基準の10羽に達していないため当面、放鳥は見送る方針です。

協議会では、保護ツルをいち早く放鳥できるようナベヅルの移送にも力を注ぎたいとしています。