「旧案野酒場店舗兼主屋」や「旧小川村役場庁舎」など新たに5件がに国の登録有形文化財に
国の文化審議会は山口市徳地の「旧案野酒場店舗兼主屋」など5件を新たに国の登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。
国の登録有形文化財に登録するよう答申されたのは、5件のうち4件が山口市徳地島地の「旧案野酒場」の施設で「店舗兼主屋」と「座敷」、「酒造場」と「門及び塀」です。
旧案野酒場は、旧酒造業の屋敷で江戸時代の前期、寛永年間から昭和初期(昭和5年)まで「紙問屋」でしたが手すき和紙の衰退により、1930年(昭和5)から1998年(平成10)まで家屋の一部を再利用し酒造場として使われました。
現在は、個人所有の建物となっていますが建物の数々は、昭和時代の島地地域の様子を今に伝えるものとして大変貴重と評価されました。
酒の仕込みなどを行う「酒造場」は当時の趣をそのままに残し酒づくりの歴史を伝えています。
また「離座敷」は天井の板が矢筈状に張られていて土蔵造風の重厚な外観が特徴となっています。
5件のうちの、もう1件は萩市小川の「旧小川村役場庁舎」です。
1932年(昭和7)に建てられた木造2階一部平屋建で、1978年(昭和53)以降は農業協同組合の事務所として使われていました。
玄関は屋根のあるポーチとなっていて縦長の窓を配置するなど近代建築への移行期を示す建物として大変貴重とされています。
県内の登録有形文化財の件数は今回の5件を含めて136件となります。