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錦帯橋の創建当初のアーチは?謎多きその姿を論文に…12月に学会の論文に掲載へ

2023年10月6日 11:49
錦帯橋の創建当初のアーチは?謎多きその姿を論文に…12月に学会の論文に掲載へ

 ことし創建350年を迎えた岩国市の錦帯橋について、市内の男性らが執筆した論文が日本建築学会の論文集に掲載されることになりました。

 図面が残っておらず謎が多い創建当初のアーチの設計について考察したものです。

 松塚展門さんは岩国市内で会社を経営する傍ら長年にわたって錦帯橋の研究を重ねてきました。

 松塚さんはこのほど、東京工業大学の和田章名誉教授と共同で錦帯橋のアーチに関する論文を発表しました。

 350年前、創建当初の錦帯橋は「アーチの曲線に対し梁が等間隔で垂直に交わるものだった」というものです。

 松塚さんによりますと錦帯橋の設計図は15枚現存していますが、それらは全て最初に錦帯橋を考案した児玉九郎右衛門が亡くなった後のもので、創建当初のものとは異なるとしています。

 それゆえに、「平成の架け替え」による現在の錦帯橋も、創建当初の設計方法とは異なると指摘しています。

(松塚展門さん)
「児玉九郎右衛門は全く無の状態からこれを作った。極めて偉大な人が岩国にいたということ」

 松塚さんと和田名誉教授の共同論文はことし12月の日本建築学会の論文集に掲載される予定ということです。