防府市での殺人未遂事件 主犯格の被告と共謀の被告に検察側が懲役5年を求刑
去年、防府市で知人男性を金属バットで殴ったうえで海に転落させたとして、殺人未遂の罪に問われている男の裁判員裁判が26日に開かれ、検察側は、懲役5年を求刑しました。
起訴されているのは、山口市の携帯電話販売員=田口将人被告26歳です。
起訴内容などによりますと、田口被告は仕事でつながりのあった主犯格の男(殺人未遂罪で起訴)と共謀。
去年8月、防府市の漁港で知人男性(当時31歳)を殺害しようと、頭などを金属バットで複数回殴り、その後、海に転落させ、外傷性くも膜下出血などの大ケガを負わせたとされています。
これまでの裁判員裁判で検察側は、「主犯格の男と被害男性との間に金銭トラブルがあり、犯行を持ち掛けられた田口被告は男に対し、尊敬の念があったことから協力」、「犯行現場に釣りをしに来た被害男性を釣り人を装って待ち伏せし背後からバットで殴った」と指摘。
一方、弁護側は、「田口被告はまじめで優しい性格。恩人である主犯格の男を裏切ることはできなかった」と主張していました。
26日に山口地裁で開かれた論告・弁論で検察側は、「主犯格の男と従属的な立場でありながら、重要な役割を果たした」などとして懲役5年を求刑。
一方弁護側は、「犯行の大部分は主犯格の男が行い、田口被告の役割は小さい」などとして懲役2年6ヶ月、執行猶予4年が妥当だと主張しました。
判決は今月27日に言い渡される予定です。