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輪島市で県内で初めての仮設住宅完成 入居希望4140件も着工は548戸

2024年1月31日 19:18
輪島市で県内で初めての仮設住宅完成 入居希望4140件も着工は548戸
能登半島地震から31日。輪島市では県内で初めてとなる仮設住宅が完成するなど住まいの再建に向けて少しずつ歩みを進めています。

輪島市の「キリコ会館多目的広場」では県内では初めてとなる仮設住宅18戸が完成。31日は県の職員などが訪れ住宅の設備などを確認する最終検査が行われその後正式に輪島市に引き渡されました。
18戸の仮設住宅は2DKが14戸、4DKが4戸で、寒さ対策のためガラス窓は三重になっています。入居は2月3日から始まるということです。

懸念されているのがその数。輪島市内では31日までに仮設住宅の入居を希望する申し込みは4140件に上っていますが現在着工されているのは548戸にとどまっています。

■仮設住宅への入居希望者
「入りたいと希望は出しています。どちらに入られるか全然決まっていない。住みやすい形で安全なところ働くところから近いところで入ることができたらいいですけど」

輪島市は山と海に囲まれ仮設住宅の建設に適した用地が足りておらず31日完成した場所も市のハザードマップで津波の浸水想定区域となっています。このため土地を70センチかさ上げして建設されました。

そして仮設住宅をめぐる動きはこちらでも。

■NNN取材団若原睦実「午前8時過ぎの輪島市門前町です。こちらでは現在遊具の解体が行われているんですが実はこの場所この後仮設住宅が立ち並びます」

輪島市門前町にある「門前グラウンドゴルフ場」では31日、279戸の仮設住宅の工事が始まり遊具の撤去と重機を使って芝を取り除く作業が行われました。

■避難生活を送る人
「早く建ってくれれば嬉しい」「プライバシーがないから早く自分たちだけで住みたい」
「避難所生活も良くしてもらっているけれどやっぱり助かる」

実はこのグラウンドゴルフ場は17年前・2007年の能登半島地震の時にも仮設住宅が建設され被災した住民が2年間生活を送りました。県内では3月末までに仮設住宅3000戸の着工を予定しています。

一方輪島市では被災した小学校について新たな検討も始まっています。輪島市では9つある小学校のうち3校で授業が再開される一方輪島地区にある6校は被災した校舎が応急危険度判定で「継続して使えない」と判断され授業の再開ができていません。
関係者によりますと6校の児童およそ600人を受け入れる仮設校舎が河井小学校のグラウンドに建設されることが分かりました。仮設校舎は3月に着工し5月の大型連休明けの授業開始を目指すほか、河井小学校を除く5校の児童のためのスクールバスも検討しているということです。

市の教育委員会によりますとこれらの校舎が被災した小学校の児童については来月6日から輪島高校の校舎を使って授業を再開するということです。