公費解体加速を後押し 災害廃棄物を初の海上輸送へ 能登町で積み込み開始
10日午前。
能登町の宇出津新港で重機が船に積み込んでいたのは公費解体で発生した建物の木くずです。
町で発生した災害廃棄物は、これまで陸路で県内の処理場に運ばれていましたが公費解体が加速してきたことから今回、船を使って県外にも輸送されることになりました。積み込む木くずの量は連結トレーラー33台分にあたる2000立方メートルだということです。
能登町 災害廃棄物対策室・南山 寛幸さん
「これからどんどん解体しても仮置き場がひっ迫する心配がなくなって住民からもっと早くという声もあるのでそれに応えていけるのでは」
船は11日未明に中間処理施設がある新潟県糸魚川市に向けて出航し、木くずはセメントを製造する際の燃料として活用。
7月下旬からは珠洲市の飯田港からの海上輸送も始まる予定です。
一方、公費解体をめぐっては県内の申請数はおとといまでに2万3000棟近くに上りますが、実際に着手しているのは4104棟と2割にも満たない状況です。
馳知事は、公費解体を加速させるため空き家を活用して解体業者の宿泊拠点を確保する考えを明らかにしました。
馳知事
「空き家をリノベーションして8人から10人入れるようにしてそこを拠点に活動していただく。どうやったらもっと早くできるのか、何が足りないか、しっかり聞いてサポートしていきたい」
また、馳知事は復興のスピードを加速させるため解体業者をさらに増やす意向を示しています。