被災した酒米で“復興酒”第1号 石川・輪島の酒造店 4月から600本販売開始
倒壊した蔵から取り出した酒米で作られた再建の第一歩となる新酒がきょう完成しました。
中島酒造店8代目・中島 遼太郎さん:
「この後どうしていけばいいのかなっていう不安はありますけど目の前にがれきが転がっててちょっとでも助かるものがあればっていう。出してるだけで頭パンパンていう状態」
中島遼太郎さん35歳。今回の地震で明治時代から続く酒蔵が全壊。ことしの輪島での酒造りをあきらめざるをえませんでした。
そんな時小松市の酒蔵から支援の申し出がありました。
東酒造・東 祐輔 社長:
「大変な状況ですので、私らできることは酒作りだけなので、中島君らしいお酒を造ってほしいですね」
県の酒造組合から依頼を受けた小松の東酒造の作業場で倒壊した蔵から取り出した酒米を使って中島さんの酒を造ることができるようになったのです。先月から始まった仕込みはいよいよ大詰めを迎え復興第一号となる中島さんの日本酒がきょう完成しました。
絞った後一度も火入れをしない「生酒」「末廣しぼりたて純米酒」です。
中島酒造店8代目・中島 遼太郎さん:
「今回いろんな方の力を借りてお酒ができあがって、気持ちまでお酒の味に乗ってるような、いままで末廣を全く知らなかった方にも楽しんで飲んでいただけるようなお酒にしたい」
小松の東酒造で作られた輪島の末廣「初しぼり」は600本の販売を見込んでおり来月3日に販売を開始する予定です。