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輪島で浄水場復旧も…進まない断水解消 道路寸断などで作業阻まれ・・・

2024年1月15日 21:27
輪島で浄水場復旧も…進まない断水解消 道路寸断などで作業阻まれ・・・
ほぼ全域で断水している輪島市で、15日、浄水場が復旧しました。
しかし、石川県内では5万戸以上が断水しています。

なぜ、断水の解消に時間がかかっているのでしょうか。

西山聡記者「雪が降る中、破損した送水管を切断する作業が行われています」

(輪島市門前町)
15日午後、輪島市門前町定広では、地震で破損した送水管を外し新たに取り付ける工事が行われました。

そして、午後2時半すぎ送水を再開しました。

輪島市上下水道局 吉村正一参与「これが復旧の第一歩。よかったです」

地原浄水場「輪島市では、およそ1万戸に水道水を供給していますが、元日の地震で、ダメージを受け3つある大きな浄水場がすべて停止しました」

このうち地原浄水場ではダムからの送水管が破損し、大量の水が漏れるなどしたため運転を停止したということです。

輪島市 吉村正一さん「そこからどんどんどん水があふれていてダムからの水を止めて修理を始めました。」

長期間の断水に住民は。

高齢女性「大変。風呂も入りたいしおかずもたくさん作りたいし」

高齢男性「まだまだ時間かかりそうやと聞いとるだから避難していくべきと聞いとる弱ったなあと」

(工事現場)
能登地方では、5万戸以上で断水していてその多くが解消のメドが立っていません。
浄水場の復旧が遅れていることに加えて水源と浄水場を結ぶ送水管が破損しているためです。

最も多いおよそ1万9000戸が断水している七尾市では、石川県水道用水を水源としていますが、中能登町内で、送水管から水が漏れていることが確認されました。

用水は、2007年の能登半島地震で送水管のつなぎ目が外れ、断水したことから、耐震化を進めてきました。
しかし、今回、耐震化が完了していない区間で水が漏れ出したということです。

県土木部水道企画課 高田隆司課長「水道管の管がどこで漏れ出ているかの確認は、上流から水を流しながら圧力をかけて確認する必要があり、そのため、一か所で漏水があると下流は水圧がかからないため、水が流れないので漏水箇所の確認が難しいその為、漏水箇所を一つずつ上流側の方から特定をして補修をする方法しかないため、復旧に時間がかかっています」

県によりますと、まだ、およそ8キロの区間で漏水箇所が特定できていないため送水を再開できる時期は分からないということです。

さらに、大きな壁となっているのが各家庭などへの送水管の復旧です。

西山聡記者「橋の先では重機による土砂の撤去作業が行われていて、この先に破損した水道管があるということです」

被災地では、各所で道路が破損していて、道路の下に埋められた送水管の多くが深刻なダメージを受けています。さらに、破損か所に向かう道路が寸断されているため復旧に時間がかかっています。

輪島市門前町では…。

「これが破損した水道管」「本来であれば?」
輪島市上下水道局 吉村正一参与「白い線が見えると思いますが、細い方が太い方にはまっている状態です」

本来はつながっている送水管が外れていました。

この送水管を通して、門前町のほぼ全域に水道水が供給されているということです。

(接続作業の様子)

この日の作業で破損した送水管は修復され、水の流れは確認されました。

応援の横浜市水道局の人など「よかった!」

今後は、水を流しながら水が漏れているか所を確認し、復旧しながら、水道水を供給するエリアを拡大していくことにしています。

被災地では断水解消に向けた復旧作業が、少しずつ前進していますが、解消までには、まだ、かなりの時間がかかるとみられています。

(スタジオ)
浄水場の施設が深刻なダメージを受けている珠洲市では浄水場の敷地内に新たな浄水施設を設置し断水の解消を目指すことにしています。