ウクライナ避難者「決して諦めないで」 珠洲の被災者に温かな“ボルシチ”届ける 故郷と重なる光景
珠洲市では5日、ウクライナから滋賀県に避難する女性たちが作った郷土料理「ボルシチ」が振る舞われました。
石川県珠洲市にやってきた1台のキッチンカー。乗っていたのは、ウクライナ出身のカテリーナさんです。日本人の男性と結婚し、滋賀県彦根市で暮らしています。元日、テレビで見た被災地の光景が故郷と重なり、「何かできることはないか」とウクライナの郷土料理ボルシチを振る舞いに来ました。
一緒にボルシチを作ったのは、カテリーナさんの母・イリーナさんです。おととし3月、娘を頼ってウクライナ東部の町・ハルキウから避難してきました。せめて、ひと時でも心と体を温めてもらいたいと、2日間煮込んだ母国の味を被災地へと届けました。
ウクライナ出身・カテリーナさん
「まだ結構寒い。ボルシチは温かいので体が温まると思います」
珠洲市がSNSで広報したこともあって、開店するころには長蛇の列ができていました。
早速食べた人たち
「おいしい。気持ちがおいしいというか。命の危険のある所の人たちが支援してくださると聞いて、ボルシチと聞いて絶対並ぼうと思って(来た)。言葉じゃなくて、気持ちだけで十分私たちは力づけられる」
「野菜の甘みかな、甘いね。ありがたいなと思って。自分がそんなに(ウクライナに支援を)してこなかったなと思います。逆の立場で何かしてあげられることがあれば、しないといけないということをすごい強く思うようになりました」
準備した500食は2時間でほぼなくなりました。
ウクライナ出身・カテリーナさん
「必要な時はお互いに助け合い、難しい状況の中でも決して諦めないことが大事だとみんなに言いたいです」