12月なのに・・・石川県内の市街地にクマ出没 なぜ冬眠しない?
16日、白山市の住宅地などで男女3人がクマに襲われました。
例年なら冬眠に入るこの時期、クマはなぜ、市街地に出没したのでしょうか。
16日。
記者リポート「人を襲ったクマがあちらの納屋に逃げ込んだという目撃情報があり、警察や猟友会が対応を協議しています」
白山市内の住宅地に突然、現れたクマ。
現場は国道157号沿いの鶴来地区。
立て続けに60代と70代の男女3人を襲いその後、駆除されました。
ただ、いまは例年であれば、冬眠に入るはずの12月。
12月の目撃情報は15件と過去最多となり、クマの活動が活発になっています。
なぜ、クマは冬眠しないのか。その理由を専門家は次のように話します。
石川県立大学 大井徹教授「例年よりも気温が高い状況が続いたと思います。そのために、暖かくて冬眠が遅れた個体もいるかと考えられます」
暖冬傾向で11月の金沢の平均気温は平年に比べ、1.3℃高くなっていて、これが冬眠の遅れにつながっているとみています。
大井徹教授「11月に平均気温が高くて12月の頭に冬眠に入れなかった個体も、12月に入ってからも気温が高ければ、同じようなメカニズムで冬眠が遅れることになるかと思います」
また、県内での出没の増加には、こんな理由も。
大井徹教授「福井県、また白山市金沢市と隣接している富山県、ここのどんぐりの作柄は凶作、あるいは不作なんです。富山県、福井県でエサがなくておなかを空かせたクマが越境して出没している可能性はあります」
他県からも入り込んでいる可能性があるというクマ。
専門家は、餌となるカキなどを取り残さないよう呼びかけています。