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下鶴市長を直撃 この4年をどう考える?迷走続ける“新たなスタジアム構想”

2024年9月9日 19:38
下鶴市長を直撃 この4年をどう考える?迷走続ける“新たなスタジアム構想”
待機児童0の実現やICTの活用に力を入れる下鶴市政。その一方で、新たなスタジアム構想ではたびたび候補地を取り下げるなど迷走しました。下鶴市長はこの4年をどう考えるのか?直接、聞きました。

2020年、就任直後に行った市長へのインタビュー。

(下鶴市長)
「サッカーに限らずあらゆる考えを持ったあらゆる世代の人たちが楽しめる場所を目指したい。特に若い人たちにとってワクワクできる場所を作っていきたい」

(内田直之キャスター)
「国内でそれだけ上手くいっているスタジアムは?」

(下鶴市長)
「ないです。それをやるのは面白くないですか?」

スタジアム構想についてこう語っていました。

 その市長が候補地に挙げたのがドルフィンポートの跡地です。中心市街地に近い県内有数の一等地。しかし、ここは県が所有し新たな総合体育館を計画する場所でした。鹿児島市は体育館とスタジアムの一体的な整備を県に求めました。

(下鶴市長)
「ドルフィンポート跡地の左右にそれぞれ(体育館とスタジアムが)並ぶ形は1つの可能性だと思う。そういった所も改めて検討していただければありがたい」

体育館の向きを変えれば一体整備は可能だとする市独自の配置案を示しましたが県との十分な調整はなく苦言を呈する県の幹部もいました。

(県幹部)
「県に事前に相談もなく勝手に案を示したのは良くない。知事は快く思わないだろう」

 結局、鹿児島市はドルフィンポートの跡地を断念、去年6月新たな候補地として打ち出したのが同じく県が所有する北ふ頭でした。

(下鶴市長)
「私としては北ふ頭での整備の実現に向けて全力を傾注してまいる所存です」

 鹿児島市は独自の配置の案を示しましたが県や関係団体の理解は得られず8か月後に断念。スタジアムの候補地選定は迷走します。そうした中、今、新たな候補地として取り沙汰されているのが鹿児島市与次郎の鹿児島サンロイヤルホテルの跡地です。塩田知事に続いて、下鶴市長も9日の市議会で「中心市街地との距離も考えるとおおむねこれまでの考え方と整合はとれる」と前向きな考えを示しましたが質問に立った市議は「これまで歩いて楽しめる街からの経済波及効果を考慮してエリアを設定してきたはずだ」と疑問の声があがりました。

下鶴市長に改めて聞きました。

(内田直之キャスター)
「この4年間を振り返ると候補地が次々と変更されるなどスタジアム構想は迷走したと言わざるを得ない状況だと思う。下鶴市長はどのようにお考えでしょうか?」

(下鶴市長)
「元々鹿児島市として利用可能な土地を有していない中、非常に難しい課題に取り組んできたと考えている。必死に実現に向けて取り組んできたものと考えている」

(内田直之キャスター)
「市長としては次の候補地をいつごろまでに選定したいという思いがある?」

(下鶴市長)
「今回県と一緒に候補地を探すことになり、しっかりとスタジアム構想を実現するためにも腰を据えてじっくりと取り組みたい。しっかりと次こそは候補地を定められるように取り組んでまいりたい」

スタジアムの整備を巡る下鶴市長のかじ取り、与次郎地区の再開発は今後、注目を集めそうです。