【学校の働き方改革】教職員の業務効率化にICT
■鹿児島県垂水市の「働き方改革」取り組みは
(水之上小学校・肝付雅和先生)
「じゃあタブレットを出して。スクールライフノートを入力してください」
タブレットの入力です。垂水市では通信教育や学校向けの教育支援などを幅広く手掛けるベネッセグループのEDUCOMスクールライフノートを導入しています。自分の今の心の状態を晴れ、曇り、雨、雷の天気で表して入力。担任の先生にも瞬時に情報が共有されます。これを日々続けることで例えば晴れマークが続いていた児童が急に雨マークをつけた際、先生側は何か落ち込むような出来事があったのではないかと注意を払うこともできると言います。
(EDUCOM・安藤次郎さん)
「ICTが導入されて子供たちから色々な情報が発信できるような環境が整ってきたので心の天気を通じて子供たちの心情理解を先生方に深めていって頂きたいと思っている」
スクールライフノートには日記を入力できる欄もあり、これによって先生たちの業務軽減にも繋がっています。
(水之上小学校・肝付雅和先生)
「一人一人日記帳に目を通して内容を読んでコメントを書くということで一人一人の閉
じたり、開いたりの作業を含めて時間がかかっていたが一覧で子供たちの心の天気が分かるので朝、帰りのときの気持ちがすぐ分かる」
(児童)
「(日記帳と比べて)こっちのほうが楽でいい」
■垂水市のスクールライフノートの導入のきっかけは…コロナ!!
夏休み中にもスクールライフノートを活用することで、児童の様子を把握することができたと言います。スクールライフノートを導入した垂水市の坂元 裕人教育長。導入の背景にはコロナ禍で落ち込んだ子供達の様子がありました。
(垂水市教育委員会・坂元裕人教育長)
「コロナ禍、あるいはコロナの真っ只中の世代の子供達、どうしても下を向きがち、伏し目がちだったという子供が多かった。その中で明るく元気に心を安定させて学校生活を送らせるにはと考えていた」
授業にもタブレット端末を活用します。子供達はタブレット端末を使って宿題を事前に先生に送信。先生は授業より前に宿題に目を通すことができ授業を準備する時間を確保できるようになったと言います。
(水之上小学校・肝付雅和先生)
「1つの画面に子供達の意見、まとめなどを見ることができるので全員の考え方をある程度一覧で把握することができる」
さらに6年生の教室では。
(児童)
「これから水之上小学校の発表を始めます」
垂水市にある7つの小学校をすべて繋いで一斉授業が行われていました。総合的な学習の時間で、それぞれの学校が調べたことに対して意見交換を行います。少子化などの影響で児童の数が少なくなる学校もある中、他の学校の児童と関わる機会は子供達の成長にも繋がっていると言います。
(6年生担当の先生)
「本校の6年生は13人と人数が少ないので中学校に行って大人数になったときに不安を抱える子供たちが多くいる。中学校に行ったときに不安にならないように遠隔授業でたくさんの子供たちと交流できたことが、すごく良かった」
(児童)
「関わりがなかった子たちと交流できて、中学生になった時に友達が増えたらいいなと思った。結構緊張した」
(児童)
「他校生と授業ができて楽しかった」
(KYT news.everyかごしま 2024年11月8日放送)