指宿市の名物「砂むし温泉」は、温浴やサウナと比べてどのような効果があるのか、指宿市は筑波大学や鹿屋体育大学と連携し、去年、検証を行いました。21日、その結果が発表されました。砂むし温泉で期待される効果は。

首まですっぽりと砂に埋まり、じわじわと体を温める「砂むし温泉」。指宿市の砂むし会館砂楽には、21日も多くの観光客が訪れていました。

　指宿市は、この砂むし温泉の観光資源としての付加価値を高めようと、筑波大学と鹿屋体育大学と連携。温浴とサウナと比べて、砂むし温泉にはどのような効果が期待できるのか、去年、3回にわたり、検証を行いました。

　検証には20歳から40歳の男性が参加。砂むし温泉、温浴、サウナにそれぞれ別の日に入り、入浴中とその前後に呼吸の回数や血圧など体のデータを測定しました。

（筑波大学・藤井直人准教授）
「入浴自体が、血圧を下げるような効果を生むんじゃないかと。長期的に血圧を下げる効果がしばらく残るんじゃないかという気がする」

　検証の結果、砂むし温泉、温浴、サウナのいずれも、入浴後の血圧が下がる効果が見られました。加えて、砂むし温泉は体温が急激に上昇するストレスが他の2つと比べ低く、息苦しさや失神などのリスクが低い可能性があることがわかったということです。

（筑波大学・藤井直人准教授）
「安全ということで考えると、砂むしが、ほかの入浴方法と比べると優れているんじゃないかということがわかってきた」

（指宿市・打越明司市長）
「砂むしの効果、良さをどんどん広めることで、もっと指宿が賑やかでかつたくさんの経済効果が得られるような街づくりができると期待している」

　市は今後、この結果を踏まえて様々なPR活動を行っていくということです。