クルド人の新年を祝う「ネウロズ」開催 批判的な市議ら入り込み一時騒然 さいたま市
さいたま市で23日、クルド人の新年を祝う「ネウロズ」が開催され、およそ1000人が参加しました。一方、会場にはクルド人に批判的な市議会議員らが入り込み、一時騒然となる場面もありました。
23日、さいたま市で開催されたのは、クルド人の新年を祝う伝統の祭り「ネウロズ」です。クルド人は「国をもたない最大の民族」とも呼ばれる民族で、日本に2000人から3000人ほどが暮らしているとされています。
23日は色鮮やかな民族衣装に身を包んだ人など、およそ1000人が集まり、音楽に合わせて輪になって踊るなどして春の訪れを祝いました。
参加者
「すごく楽しい」
ただ会場には、クルド人への批判を強めてイベントの中止を訴える地元の市議会議員らが一時、入り込み、警察官やイベント関係者らと衝突するなど、一時騒然となる場面もありました。
イベントを共催した団体によりますと、クルド人をめぐってはデマが拡散されたり、ヘイト行為が行われるなどの事態も広がっていて、会場では今年新たに腕章を付けた弁護士を配置したほか、「誹謗中傷や妨害を目的とした写真撮影の禁止」など注意を促すポスターを掲示するなどして開催したということです。
共催団体は「こうした祭りを開催することで、クルド人と日本人の相互理解が深まり、共に暮らしていくことの象徴になると思う」と期待感を示しました。