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“政治とカネの問題”は? 衆院選鹿児島3区討論会

2024年10月14日 20:03
“政治とカネの問題”は? 衆院選鹿児島3区討論会
 15日の公示を前に立候補予定者の議論は熱を帯びています。前職同士の一騎打ちが予想される鹿児島3区ではネットを活用した討論会が開かれました。今回の選挙の最大の争点と言われる 「政治とカネの問題」についてそれぞれの考えは?

 川内青年会議所が開いた討論会には鹿児島3区で立候補を予定している2人が参加しました。4回目の当選を目指す立憲民主党・前職の野間健さん、前回、比例九州で復活当選し、石破政権で初入閣を果たした自民党・前職の小里泰弘さんです。

 今回の選挙の最大の争点と言われる「政治とカネの問題」野間さんは厳しく批判しました。

(立憲前・野間健氏)
「(政党助成金)315億円。各政党にお金を出している。ものすごい金額。本当はこれで全部政治活動をやるべきなんですよ。それで全部やりなさい。それを超えたらもうやるなとすべきだと思う。そうでないとお金を持っている人、稼いでいる人、色々親から相続している人。そういう人だけが選挙活動を活発にできてお金のない人はもう政治に出られませんよ。こういう仕組みでは政治に新しい血が入っていかない」

 これに対し、自民党の小里さんは一党員としてまず謝罪しました。

(自民前・小里泰弘氏)
「『政治とカネの問題』では、国民のみなさまに大変なご心配をおかけしましたことをまずお詫び申し上げたいと思います。鹿児島県の国会議員は全く問題なかったが自民党全体の問題として深刻に受け止めています。政治活動費も不透明なので廃止も含めて見直しを進めていくべきだと思っています。政治資金の透明化をさらに図っていきたいと思います」

 政治に対する国民の信頼を回復したいと力を込めました。

 鹿児島3区は農林、漁業が盛んな地域です。2人の見解が分かれる場面もありました。

(立憲前・野間健氏)
「生産農業所得率というものがある。例えば1000万円売ったらいくら手元にお金が残るか。鹿児島県は29%。290万円。過去10年ぐらい全国最下位なんですよ。農業の産出額は北海道に次いで第2位だが所得率が異常に低い」

 現職の農林水産大臣、小里さんがすぐさま反論します。

(自民前・小里泰弘氏)
「所得率は確かに低いが鹿児島特有の事情があって7割が畜産。畜産は子牛の価格とかがすべてコストに計算される。要するに、所得率が数字として上がりにくい。そういう性格がある。ただ畜産全般として経営が非常に厳しいのは確か。根本的に支援を行っていきたい」

 最後に、これからの日本、地方に向けた意気込みを問われると…

(立憲前・野間健氏)
「私たちの住んでいる地域のテーマは人口減少、高齢化、少子化。こういった問題をどうやって国の問題、地域の問題として解決していくか。道州制をやるべきじゃないかと思います。ちまちました争いをしてもしょうがない。九州全体でこういう発展をしていこう。これから新しいビジョンとしてやっていくべきじゃないかと思う」

(自民前・小里泰弘氏)
「農林水産大臣として、食の安定供給。農林漁業を守って、しっかり食料安全保障を確立してまいりたい。地方がよくならないと日本は良くなりません。地方から変える日本の未来。この信念で頑張ってまいりたいと思う」

 討論会の模様は川内青年会議所のホームページや公式YouTubeなどで10月27日まで視聴できます。

 鹿児島1区には自民党前職の宮路 拓馬さん、立憲民主党前職の川内 博史さん、参政党新人の昇 拓真さん。

 鹿児島2区には、無所属前職の三反園 訓さん、自民党前職の保岡 宏武さん、共産党新人の松崎 真琴さん、日本維新の会新人の辻 健太郎さん、参政党新人の矢竹 ゆかりさん。

 鹿児島4区には、自民党前職の森山 裕さん、社民党新人の山内 光典さんが立候補を予定しています。