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線状降水帯が発生…24時間雨量423ミリで観測史上最大の指宿市では土砂で民家が半壊 国道にも土砂

2024年6月21日 19:32
線状降水帯が発生…24時間雨量423ミリで観測史上最大の指宿市では土砂で民家が半壊 国道にも土砂

 活発な梅雨前線の影響で県内では20日から21日朝にかけ記録的な大雨が降り、薩摩、大隅地方にはけさ早く線状降水帯も発生しました。各地で土砂崩れが相次ぎ、24時間雨量が観測史上最大となった指宿市では民家に土砂が流れ込み半壊しました。

 各地で激しく降り続いた雨。ヘッドライトで照らされた道路は一面冠水し波打っています。薩摩、大隅地方では21日午前5時すぎ、活発な雨雲が連なる線状降水帯が発生しました。

(記者)
「午前6時過ぎの鹿児島市。雨足は少し弱まっているが、降り続いて雨の影響で川の水位が上がり、濁った水が勢いよく流れている」

(記者)
「指宿市の岩本地区。斜面が崩れこちらまで流れてきている。重機による撤去作業が行われている」

 24時間雨量が観測史上最大となる423ミリを観測した指宿市では大量の土砂が民家に流れ込み半壊しましたが、けが人はいませんでした。

 肝付町では田んぼが水に浸かり一面湖のように。冠水した道路に車がゆっくりと進入しますが、水深はどんどん深くなり…ナンバープレートが見えなくなるほど水に浸かってしまいました。

 各地で土砂崩れも相次ぎました。鹿児島市喜入では斜面が幅30メートル、高さ20メートルに渡って崩れ国道226号に流れ込みました。車2台が巻き込まれたものの乗っていた人は逃げ出し無事でした。

(記者)
「こちらが土砂にぶつかった車。表面は土砂に覆われていて車のへこみからも衝撃の強さを感じることができる」

 鹿児島市でも24時間雨量が314ミリと6月の観測史上1位を記録。吉野町では山の斜面が崩れた影響で県道16号の4車線のうち2車線が土砂で通行できず、渋滞が発生しました。

 通勤や通学にも大きな影響が。JRの在来線の一部で始発から運転を見合わせました。

(利用客)
「授業に間に合わないので焦っている」

(利用客)
「出張予定だったが行けなくなって困っている」

 21日午後5時現在も指宿枕崎線の喜入と枕崎の間など一部で運転を見合わせています。

 線状降水帯が県本土で発生したのは2021年7月以来3年ぶり。発生予測は先月以降3回発表され実際に発生したのは今回だけですが、気象台は「線状降水帯の発生予測が発表されたときは、 実際に発生しなくても大雨となる可能性が高いので心構えをしてほしい」としています。

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