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【異例の不漁】9月25日に秋サケ漁解禁も 南三陸町・解禁後の水揚げ「わずか3本」(宮城)

2023年9月29日 20:00
【異例の不漁】9月25日に秋サケ漁解禁も 南三陸町・解禁後の水揚げ「わずか3本」(宮城)

9月25日に宮城県内で秋サケ漁が解禁されたが、南三陸町ではこれまでにわずか3本の水揚げしかなく異例の事態となっている。

さまざまな種類の魚が入荷した南三陸町の魚市場。

ポツリと置かれた1本の秋サケ。これが29日に水揚げされた秋サケの全てだ。

水揚げした漁師「今シーズン初めてですね。やっ と(サケの)顔を見たという感 じです。去年もかなり不漁でしたけど 今年はさらに、全然いないですね」

秋サケ漁は、9月25日に解禁されたが、南三陸町での水揚げは29日含めわずか3本だ。

秋サケは、年を追うごとに水揚げが減少し、去年 南三陸では過去最低のおよそ19トンだった。

最も多かった年の1パーセントにも満たない量だ。

今年も、解禁から3日がたってもわずか3本と、極端に少ない水揚げに関係者にも不安の表情がみられる。

宮城県漁協志津川支所・高橋義明さん「(質問・こういう状況は、過去にあったか?)ないです。経験はないと思いま す。分からないところもありますけど、海況や水温なのかなと思います」

市場関係者によると、今年は沿岸の海水温が24度以上と高く秋サケが近づきにくいのではとみている。

町内の鮮魚店では。

山内鮮魚店・山内正文 社長「私たちはサケを主力に考えているし、色んな加工品もサケを中心 に作っていたので大変なことに なっています」

サケの仕入れがないため、はらこ飯にも使われるイクラは去年仕入れたものでしのいでいるという。

宮城県水産技術総合センターでは、今年県内に回遊するサケは、過去最も不漁だった去年の4割と予測していて、今シーズンはさらに不漁の記録を更新しそうな状況だ。