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【「東日本大震災」から13年】早朝から沿岸部で祈りを捧げる人たちの姿(宮城)

2024年3月11日 11:58
【「東日本大震災」から13年】早朝から沿岸部で祈りを捧げる人たちの姿(宮城)

「東日本大震災」の発生から、2024年3月11日で13年。

宮城県内の沿岸部では、早朝から祈りを捧げる人たちの姿が見られた。

3月11日の宮城県内は、穏やかな朝となった。

仙台市若林区荒浜の海辺には、日の出に合わせて人たちが集まり、祈りを捧げていた。

同級生と親戚(叔父・叔母)を亡くした女性
「13年前のきょう、家がなくなったんですよ。気仙沼出身なので。
当たり前の日が突然なくなってしまった日っていうことで、この日は一生忘れられない日ですね。
なので、当たり前を自分の中ですごく大事にしていかなきゃいけないんだって、自分にもう1回思い出させる日でもあります」

多くを奪っていったあの日の津波から、13年。
集まった人は、それぞれの思いを抱きながら海を見つめていた。

気仙沼市波路上の杉ノ下地区。
海を望む場所に建てられた慰霊碑に、地区の住民が訪れていた。
杉ノ下地区では、津波で93人が犠牲となり、いまだに17人が行方不明となっている。

妻と母を亡くした男性(佐藤信行さん 元遺族会会長)
「この11日だけは、ここに来て皆さんの冥福を祈っています。
家族が2人亡くなったんだけど、みんな帰ってきてくれたので、家族を弔うことができたんですけど(他の遺族の)行方不明の家族のことを思うと素直に喜べないというか」

南三陸町歌津では、11日午前 宮城県警の捜索が行われた。

警察官らは海へ黙祷を捧げた後、様々な漂流物が流れ着いた海辺で行方不明者の手がかりを探した。

「東日本大震災」で、宮城県内では震災関連死も含めて10,476人が犠牲となり、1213人が行方不明となっている。

南三陸警察署・大山栄太地域課長
「震災から13年目を迎えるにあたりまして、行方不明者捜索の環境は年々厳しくなっていると感じておりますが、行方不明者を待つ帰りを待つご家族の気持ちに変わりはないと考えております」

11日の宮城県内では、発生時刻の午後2時46分に合わせて追悼行事などが行われ、犠牲者への祈りが捧げられる。