【速報】天皇皇后両陛下が硫黄島に到着 戦後80年にあたり3か所で戦没者慰霊へ 元島民の子孫らとも懇談
天皇皇后両陛下は7日、戦後80年にあたり、太平洋戦争の激戦地となった硫黄島を訪れ、戦没者を慰霊されます。さきほど、硫黄島に政府専用機で到着されました。
天皇皇后両陛下は7日午後0時半すぎ、政府専用機で東京都小笠原村の硫黄島にある海上自衛隊硫黄島航空基地に到着されました。
基地では、小笠原村の渋谷正昭村長、池田望村議会議長、東京都福祉局の高崎秀之局長、伊原和人厚生労働事務次官らの出迎えを受けられます。
両陛下は到着後、基地内で、東京都の小池百合子知事、小笠原村の渋谷村長らから硫黄島の概要について説明を受けられます。
また今回の訪問は、小笠原諸島の南硫黄島が1975年に日本初の原生自然環境保全地域に指定されてから50年の節目にあたってのものでもあり、東京都立大学の可知直毅名誉教授からは、小笠原の自然概要について説明を受けられる予定です。
硫黄島では太平洋戦争末期の1945年2月から3月にかけて、日米の間で激しい地上戦が行われました。旧日本軍は2万2000人近い犠牲者を出して玉砕し、またアメリカ軍もおよそ7000人の犠牲者を出しています。
両陛下は、戦後80年の節目にあたり、旧日本軍の戦没者の慰霊碑や、軍属として戦死した82人の島民などの慰霊塔、日米すべての戦没者のための慰霊碑の3か所で拝礼される予定です。
旧日本軍の戦没者のための「硫黄島戦没者の碑(天山慰霊碑)」では、硫黄島の戦いで父親を亡くした硫黄島協会の寺本鉄朗会長や、硫黄島遺族会の志村高子事務局長代理、日本戦没者遺骨収集推進協会の水落敏栄会長らが出迎えます。
軍属として徴用され戦闘で命を落とした82人の島民などの慰霊塔がある「硫黄島島民平和祈念墓地公園」では、おじ2人を亡くした硫黄島帰島促進協議会の麻生憲司会長、小笠原協会の渋井信和会長、全国硫黄島島民の会の西村怜馬事務局長、小笠原村在住硫黄島旧島民の会の楠明博事務局長らが出迎えます。
その後、日米すべての戦没者のための慰霊碑のある「鎮魂の丘」を訪れ拝礼されます。
両陛下は、慰霊の後、自衛隊基地で、戦没者の遺族や、戦時下に強制的に疎開させられた元島民の子や孫らと懇談されます。
硫黄島には戦後50年の前年にあたる1994年、上皇ご夫妻が天皇皇后として初めて訪れ、慰霊されました。