<『ひきこもり』実態調査>30代~50代の『働き盛り世代』が全体の半数以上占める 「期間10年以上」など根深い現状(仙台市)
仙台市は、去年から調査してきた『ひきこもり』の実態調査を発表し、30代~50代の働き盛りの世代が全体の半数以上を占めたことが分かった。
仙台市は、この結果をもとに、今後支援のニーズを探る方針だ。
調査結果は、21日の仙台市議会健康福祉委員会で示された。
仙台市は、去年8月~今年3月まで間。15歳~64歳の人がいるおよそ40万世帯へ調査票を配布し、アンケートを行った。
そのうち、回答があったのはおよそ3万世帯で、“仕事や学校などに行かず、家族以外との交流がほとんのない”、いわゆる『ひきこもり』の人がいると回答したのは3325世帯だった。
このうち、年代別で最も多いのが50代で18.1%、次いで40代が17.2%、30代が16.2%で30代~50代の働き盛りの世代が全体の半数以上を占めた。
『ひきこもり』のきっかけとして最も多いのが、「不登校」で21.9%、次いで「職場でのトラブル」が20.1%、「友人や家族とのトラブル」が16.4%だった。
また、「ひきこもり期間が10年以上」との回答が27.1%、「専門機関などに相談したことがない」が42.2%を占めるなど、根深い現状も浮き彫りになった。
市は、この報告書を6月中にホームページで公表したうえで、7月からは心理学などの専門家らによる委員会で議論を重ね必要な支援ニーズを探る方針だ。