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【そもそも.】なぜ< 気仙沼>はカツオの水揚げ日本一なのかー?

2024年6月2日 9:00
【そもそも.】なぜ< 気仙沼>はカツオの水揚げ日本一なのかー?

最近耳にする新しい言葉や、聞いたことはあるけれどなかなか深く知らないことについて、〝そもそも〟からお伝えしていく。

今回(5月31日)は、旬の食材について取り上げる。
テーマは「そもそも、なぜ気仙沼はカツオの水揚げ日本一なのか?」

気仙沼・生鮮カツオ水揚げ量<日本一>

いよいよ、今年もカツオの水揚げが本格化してきた。

気仙沼は、去年まで27年連続で『生鮮カツオの水揚げ量日本一』なのだ。

気仙沼漁業協同組合に聞くとー。
この質問の答えは大きく分けて2つある。

市場の「買う力」が強い!

一つ目は、市場側の「買う力が強い」こと。
気仙沼のカツオ、生で食べて美味しいのはもちろんだが、一方 気仙沼には水産加工の工場がたくさんある。

タタキに加工されることが多いそうだが、加工する業者が多いということは、それだけ需要が安定する。
需要が安定すると、価格も安定する。
漁師としては「気仙沼に水揚げすれば良い値段で買ってもらえる」となり、気仙沼を選んで水揚げする漁師が多くなる、というわけだ。

船のエンジン不調にもエサ補給にも<すぐさま対応>

もう一つの理由は、「万全のバックアップ体制がある」。
まず、船を作る造船所がある。つまり、漁の最中にエンジンが不調になると、すぐに修理ができる。
さて、エサの補給はどうしよう。大丈夫、港から程近い定置網にたくさんのイワシが確保されている。

また、漁師の皆さんの疲れを癒す銭湯も、震災からの復興工事の影響で一旦歴史に幕を閉じたものの、2019年にまた新しくオープン。憩いの場となっている。

漁に関する準備のほぼ全てが、気仙沼でワンストップで済ませられるというわけだ。

実際に、気仙沼に立ち寄る漁師の皆さんも気仙沼の良さを語ってくれた。

皆さん、.気仙沼で水揚げするメリットは何ですかー?

三重県の漁師
「エサの供給。(船の)修理業者がいる。港の人が、温かく迎えてくれる」

高知県の漁師
「飲食店。これだけ来ると、行きつけやひいきの店ができる」

宮崎県の漁師
「下値(カツオの価格)が、ちょっと高い。いいところは、皆さんが親切。半年以上こっちにいるので、第二の故郷ですもんね」

気仙沼は漁師の皆さんに愛されている!(に違いない)

そもそも、なぜ、気仙沼はカツオの水揚げ日本一なのかまとめると、答えは「気仙沼がカツオ漁師の皆さんに愛される街だから」

そんな気仙沼では、7月中旬からカツオ祭りが開かれる。
7月21日(日)に「海の市」でカツオの藁焼きの振る舞いもあるそう。
出掛けてみては、いかがだろうか。