【特集】重度の障害がある人の”一人暮らし”を考える、これから自立願う障害ある男性…実際に一人で暮らす難病の男性(宮城)
重度の障害がある人の一人暮らしについて、考えます。
20歳になったのをきっかけに自立した生活を送りたいと願う、脳性まひの障害がある男性。
そして、実際に一人暮らしをしている難病の男性を、取材しました。
仙台市に暮らす白鳥隼太郎さん(20)。
そして、母親の美香子さん。
自宅近くの公園への散歩が日課です。
隼太郎さんは1750グラムの未熟児で産まれ、生後10日で脳性まひと診断されました。
隼太郎さんを妊娠した時、美香子さんは重い病と闘っていました。
鎖骨への悪性リンパ腫です。
白鳥美香子さん
「そのときに病気にならなければ、障害を負わなかったのかなとか、病気があったせいでっていう思いもあった」
美香子さんは、隼太郎さんが幼い頃 歩けるようになってほしいと足の手術を受けさせたこともありました。
しかし、大幅な改善はありませんでした。
脳性まひという障害を理解しようと、美香子さんは介護の仕事を選びました。
白鳥美香子さん
「障害者に対する知識が、自分の中に少しずつついてきた時から受け入れられるっていうような、自分の中で“ひとつの個性”として受け入れていくっていうのは思いました」
美香子さんは、7年前から障害者福祉サービスを行う会社でALSや脳性まひ筋ジストロフィーなど重度の障害のある人へ訪問介護を行い、現在はヘルパーの業務管理などを行う仕事をしています。
2024年、二十歳を迎えた隼太郎さん。
通っている福祉施設の利用者や職員が、お祝いの会を開いてくれました。
白鳥美香子さん
「うまれたとき保育器に入っている姿を見て、このまま生きられるのかなっていう心配が強くあった中で20年、生きてこられた過ごしてこられたというのは本当に感慨深い思いでいっぱいです」
隼太郎さんには、二十歳の目標があります。
白鳥隼太郎さん
「(二十歳の目標はなんですか?)一人暮らし」
美香子さんも、隼太郎さんが自立した人生を送って欲しいと願っています。