【食中毒予防の3原則は?】付けない・増やさない・やっつけろ 夏期を前に注意呼びかけ <魚介類による腸炎ビブリオ食中毒注意報>発令〈宮城県〉
宮城県は、11日「魚介類による腸炎ビブリオ食中毒注意報」を発令した。
「腸炎ビブリオ食中毒」は、魚や貝などの魚介類が原因となる細菌性の食中毒菌の一種で、気温の高い夏期に発生しやすい。
そのため宮城県では、「腸炎ビブリオ食中毒」の発生が懸念される今の時期に注意報を発令し、注意を呼びかけている。
症状は、激しい腹痛や下痢が数日から1週間続くこともある。
宮城県によると「腸炎ビブリオ食中毒」に関しては、2013年以降 宮城県内での発生はないということだが、肉の生焼けや温度管理の不足によるウイルス性の食中毒(=カンピロバクター食中毒)などにも注意を呼び掛けている。カンピロバクター食中毒は今年に入ってすでに宮城県内で1件・6人が発症したとする報告がある。
県のホームページによると、食中毒予防の3原則をもとに注意を呼び掛けている。3原則とは、食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつけろ」。
【食中毒予防の3原則】
■<付けないとは?>
加熱調理した食品や生で食べる食品は原材料からの細菌汚染を防ぐため調理器具を使い分けるなどの工夫が必要。また、調理の際の手洗いは、食品に細菌を付着させないための第一歩。
■<増やさないとは?>
食中毒細菌の中には、カンピロバクターのように少量の菌で発病する細菌もあるが、多くは黄色ブドウ球菌、ウエルシュ菌などのように食品中で大量に増殖して食中毒を引き起こすため増やさないことが必要。食品を保存する際には、この温度帯を避けた温度(冷蔵庫は10℃以下に、冷凍庫は-15℃以下。)で保存するほか、食品を入れるのは冷蔵庫の7割以下とし、冷気の循環を妨げないようにする。
■<やっつけろとは?>
食品を十分加熱すること、食器・ふきんを煮沸したり、次亜塩素酸ナトリウム溶液につけたりすること、手指を逆性石鹸などで洗うことなどは、細菌を死滅させる殺菌、消毒方法。ただし、黄色ブドウ球菌のように毒素を作る細菌は、ひとたび食品中で増殖すると、たとえ加熱殺菌して菌を殺しても、作られた毒素で食中毒が起こることもあるので注意が必要。