【特集】“夏の風物詩” 伊豆沼・内沼の『はすまつり』 おととしの豪雨で壊滅的被害 全盛期の“3割”まで回復(宮城)
この時期の宮城県北の風物詩と言えば、伊豆沼・内沼の『はすまつり』。
おととしの豪雨で壊滅的な被害があったなか、今シーズンは全盛期の3割ほどに回復している。
おととい開幕した『伊豆沼・内沼はすまつり』。
県内外から訪れた観光客が、遊覧船からの景色を楽しんでいた。
岩手から訪れた人
「天気も良かったので、来た甲斐がありました」
山形から訪れた人
「かなり大きくてとても綺麗でした」
今年は、例年より10日ほど早い6月下旬に開花し、今 見頃を迎えようとしている。
伊豆沼はすまつり実行委員会・若柳会場 大場仁さん
「全体的には良くはないんですけれど、去年よりは倍以上。懸念したってしょうがない。自然に咲くのを待つしかない」
本来は、湖面を埋め尽くすほどハスの花が咲く 伊豆沼と内沼の夏の風物詩。
しかし、おととし7月、壊滅的な被害があった。
豪雨による水位の上昇で、ハスが水没しほとんどが枯れてしまったのだ。
豪雨から2年。
伊豆沼の生態系に詳しい専門家は、このエリアのハスが全盛期の3割ほどまで戻っていると言う。
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 藤本泰文研究員
「1980年の洪水があった時には、6年間ハスが全く出なかったという時が続いたので、それに比べると順調に進んでいると、私たちは見ています」
見せてくれたのは天然のハスの根っこ・レンコン。
食用と比べるとかなり細いが、順調に回復が進んでいるようだ。
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 藤本泰文研究員
「(ハスは)1個のレンコンから十数メートル群落を広げます。群落は毎年、十数メートルづつ増える」
伊豆沼のハスが、以前のように湖面全体を覆うまでには、あと4年ほどかかると見られているが、戻り始めた夏の風景は、厳しい暑さを和らげてくれるスポットとなりそうだ。