【そもそも.】「アンテナショップ」って?銀座に多いのはなぜ?
最近耳にする新しい言葉、聞いたことはあるけれどなかなか深くは知らない言葉〝そもそも〟からお伝えしていくコーナー。
今回は、そもそもアンテナショップって?
各都道府県などのアンテナショップ。
どんな役割があって、いつ頃からあるものなのか?
アンテナショップについて街の人にも聞いてみた。
街の人
「たまたま他の用事で行った時に、何かおいしそうなのがあるとつい見たくなる」
Qアンテナショップの役割って?
「魅力を発信していくのかなとは思ったんですけど、アンテナショップは例えば北海道だったら北海道、宮城だったら宮城の独特なものを紹介していくようなところなんじゃないかな」
「そういう風なのをアピールするそういう店舗だと思うだからアンテナなんじゃないかな」
言葉の語源に詳しい梅花女子大学の米川さんに聞いた。
そもそも「アンテナショップ」は、過去には「センサーショップ」とも言ったそうで「アンテナ」には情報の受信と発信という意味が含まれている。
ちなみにこれは和製英語で英語ではpilot shopといいます。
では、どのくらいの数のアンテナショップが都内にあるのか。
研究する地域活性化センターの畠田さんに話を聞いた。
都内だけでも62店舗、複数店舗を出している自治体もあるという。
その始まりは1994年ごろ。
沖縄県が最も早いということだが、きっかけはバブル経済の崩壊で「地価が下がったこと」だった。
立地のいい東京・銀座などに自治体が特産品を販売し始め、そこを中心にアンテナショップが増えていったという。
さて、アンテナショップといえば地域の特産品などを販売している場所というイメージがあると思うが、実は様々なものを提供している。
例えば、奈良県の「奈良まほろば館」こちらでは体験。
今、ニーズの高い「コト消費」を提供している。
奈良といえば歴史ある町…そういった特徴を生かして、写経や万葉集を学べる教室などイベントを2、3日に1回は開催してほかの地域との「差別化」を図っている。
また高知県の「まるごと高知」は「次のニーズを掴む」拠点となっている。
こちらでは様々な地元企業の200近い新商品のテスト販売し、そこで得られたデータを事業者にフィードバックする取り組みを行っている。
つまりここに出品することが、地元の新しいモノづくりに生かされているという。
アンテナショップは、時代によって役割を変えていて今は最新のニーズを満たし次のニーズを掴む拠点になっていると取材して分かった。
その一方で、費用の面から愛知や佐賀など、店を持たずに物産展などのイベントで同様に地域の魅力を発信しようというところもある。
店舗があっても無くても、各自治体が競って「地域ブランドを磨こう」としている姿が伺えた。