【そもそも.】経済効果ってナニ?誰がどうやって算出!?
最近耳にする新しい言葉、聞いたことはあるけれどなかなか深くは知らないことを取り上げる「そもそも.」。
今回は「経済効果」をテーマに取り上げる。
どうやって算出しているのか、仙台市内で聞いてみると…
<仙台市内でインタビュー>
「経済効果という言葉は聞いたことがある。なんとなくだけど…」
「どう計算しているか気になる」
「集まる人の人数とそこで落とすお金。ホテルも泊まるし交通費とかも?」
「経済効果」について伺ったのは七十七リサーチ&コンサルティングで首席エコノミストの田口庸友さん。
田口さんによると、「経済効果」とは正確には「経済波及効果」のことで、大規模イベントや産業誘致などによって〝どれだけ経済活動が広がったのかを金額で表したもの〟だという。
そこで気になるのは、どこまで計算に入れて算出するものなのか…。
海外から仙台に多くのファンが訪れた「ポケモンGOフェスト」。
田口さんによると、その経済効果は40億円から50億円に上る想定だという。
では、どうやってこの金額を算出するのか。お土産のずんだ餅を例に見てみると・・・
①直接効果
「ずんだ餅」の代金
②一次波及効果
ずんだ餅の材料として欠かせない枝豆の出荷量が増えることで農場などの売上が増加。
この売上増加分も経済効果の額面に加算される。
③二次波及効果
枝豆農場の出荷量が増えた分、そこで働く人たちが勤務時間も増加。
これによって、残業代が出ることとなるが、その一部は消費活動にも使われるという想定から経済波及効果として計算。
そして、お土産だけでなく、ホテルなどの宿泊。新幹線や飛行機の交通費。会場運営や設営など、全てこの3段階で計算して経済効果として算出する。膨大な計算処理やアンケート集計や分析などを含めて、長いものでは2カ月から3カ月かかることもあるという。
たとえば、2013年に初めての日本一を成し遂げた楽天イーグルス。観客動員数の増加や、仙台市内の優勝セールなど、その経済効果は約224億円とされている。
もし、リーグ優勝や日本一無ければ139億円だったという試算もあって、日本一になったことが85億円も経済効果を強めたということが分かる。
8日(土)から仙台で開催される東北絆まつり。7年前に仙台で開催された時は2日間で45万2千人が来場し、その経済効果は「44.7億円」とされている。
今年の東北絆まつりについては、七十七リサーチ&コンサルティングの田口さんは「物価高などで消費者の財布の紐はきつめ。1人1人の消費単価は7年前より低い水準になるかも…」とみている。
浅野アナが取材を通して感じた「経済効果」とは・・・
「売れた物!作った企業!働いた人!
みなさんの血と汗と涙の結晶を金額ベースにした〝盛り上がりバロメーター〟」