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震災当時、3歳の高校生…自分の記憶はなくても伝承したい理由【知らないから、伝えたい】#知り続ける

2025年3月8日 9:00
震災当時、3歳の高校生…自分の記憶はなくても伝承したい理由【知らないから、伝えたい】#知り続ける

3月11日、東日本大震災から14年となります。
記憶と教訓をつなぐ取り組みがそれぞれに行われるなか、若い世代や移住者など、その立場は様々です。
石巻の震災伝承施設でボランティア解説員を務める高校生のメッセージをお伝えします。

震災当時は3歳の高校生がボランティア

石巻市南浜町にあるみやぎ東日本大震災津波伝承館。
この場所にボランティア解説員を務める1人の高校生がいます。

西城遥斗さん
「私のおばあちゃんが南三陸の志津川っていうところに住んでいるんですけど、この津波を体験したって言って」

一人でも多く命が失われないために…

仙台市内の高校に通う西城遥斗さん(17)震災当時は3歳でした。

西城遥斗さん
「震災全部の記憶はないんですけど、写真親に抱えられたり、避難所に行ったりというのが震災当時の記憶です。3歳っていうのが記憶あるかないかの境目な年だと思うので」

祖父母が暮らす南三陸が大津波に

震災当時、大和町にあった自宅は大きな被害から免れたという西條さん。
しかし、祖父母が暮らす南三陸は大津波に襲われました。

西城遥斗さん
「私のおじいちゃんおばあちゃんが被災地(南三陸町志津川)に住んでいて、 小さいころから防災とか震災について話されていて、防災が身近なものに感じました。いざ助けられる人になりたいって思ったときに資格を持っていると頼られる存在になるかなと思って」

西城さんは中学2年生の時、防災士と県防災指導員の資格を取得。
去年、県が募集するボランティア解説員に認定され、今は月に1回から2回、来館者と向き合っています。

西城遥斗さん
「高いところへ逃げても助からない命がありました。なのでここにプラスアルファとして伝えたいのがすぐにより高く、遠くへ逃げてくださいと伝えたいです」

東京から訪れた人
「解説の中で、おばあちゃんのお話とか、ここ(宮城)に住んでるからこそ、当時ここにいたご家族の話聞ける環境だからこそ出てくる解説って感じがして私はすごいきょうここにきて解説きけてよかったです」

震災当時は3歳だった自分が、いま、伝えられること。

西城遥斗さん
「私たち高校生は知らない、分からないってことが多いので、 それはそれで利点かなというのも一つあって。(震災を知らない人と)同じ立場、学生だからできることがあると思うので、学生という立場を生かしながら高校生という立場を生かしながら伝承というものに携わりたいなと思っています」

最終更新日:2025年3月8日 9:00