県議会 “集中審査” に元監査人出席「意図的に計上した架空貸し付け」知事とは異なる見解《長崎》
大石知事の後援会の政治資金に関する疑惑を巡り、30日、県議会の常任委員会で集中審査が開かれました。
大石知事のほか、参考人として後援会の外部監査を務めた男性が出席し、意見聴取が行われました。
大石知事の政治資金疑惑について、真相を究明しようと開かれた県議会の常任委員会での集中審査。
(元監査人)
「虚偽の事実を述べる、事実に反する内容を述べることで、知事の社会的評価を低下させる行為は行わない」
総務委員会では、大石知事の後援会の外部監査に携わった経営コンサルティング会社の男性が参考人として出席し、意見を述べました。
大石知事を巡っては、おととしの県知事選挙で医療法人など9つの団体から、約286万円が自民党の支部や県議の後援会を経由して後援会に流れたとする「う回献金」の疑惑が浮上。
このほか、選挙運動費用の収支報告書に「自己資金」として2000万円を記載する一方、後援会の収支報告書にも、知事自らが2000万円を貸し付けたと記載。
後援会から返済金として約655万円を受け取った「架空貸し付け」の疑惑も浮上しています。
大石知事は、政治資金収支報告書の記載を訂正し、後援会に返済金全額を返還しましたが、私的に利益を得ようとしたとの指摘が上がっています。
(総務委員会 吉村洋 委員)
「こういう一連の流れを主導した人は誰なのか」
(元監査人)
「286万円について誰が考えたのかというのは、選挙コンサルタント。私は9事案告訴告発しているが、3事案以外は全て選挙コンサルタントが主導した」
(総務委員会 宮本法広 委員)
「(2000万円は)記載ミスなのか、意図的に行われたのか。架空貸し付け疑惑という文言が出ているが、どちらなのか」
(元監査人)
「これは二重計上ではない。意図的に計上した架空貸し付け」
一方、午後からは大石知事が出席し、元監査人の意見と異なる見解を示しました。
(大石知事)
「就任直後でもあり忙殺され、作成において恥ずかしい限りだが、選対スタッフに任せて詳細に確認できていなかった。問題と指摘されるまで明確に認識できていなかった。貸し付けとして処理しようとしたのは誤っていた」
さらに 2000万円については、選挙コンサルタントから「後援会への貸し付けとの処理が可能で、法令に抵触しないという 助言を受けて行った」と釈明しました。
選挙コンサルタントも招致していましたが、30日は欠席。
委員からは、話を聞く必要があるとの意見が出されました。