ボクシング元日本王者が故郷にジム開業「長崎から初の世界チャンピオンを」《長崎》
長崎から初の世界チャンピオンを育てます。
ボクシングの元日本チャンピオンが新たな夢を掲げ、諫早市にジムを開きました。
鋭い視線でスパーリングを見つめる 今里 光男さん 62歳。
ボクシング・バンタム級の元日本チャンピオンです。
今月、ふるさとの諫早市でボクシングジムを開業しました。
(バンタム級元日本チャンピオン 今里光男さん)
「ボクシングを一本やり通してみたい気持ちがあったので、それをやり通して続けて生きていけるというのが、最高にうれしい」
15歳で上京した今里さんは、日本チャンピオンを2度獲得。
あわせて5度の防衛を果たし、26歳で引退しました。
諫早に戻ってからは、トラック運転手などをしながらボクシングの指導にあたっていましたが、閉鎖するジムの運営を引き継ぐ形で、自身のジムを構えることに。
(バンタム級元日本チャンピオン 今里光男さん)
「好きなんです、育てるのが。だからすごく俺に合っている」
開業を祝って今里さんの元を訪れたのは、元日本チャンピオンの島袋 忠司さん(60)と、高橋 直人さん(56)です。
高橋さんは1987年当時、チャンピオンだった今里さんを破ってタイトルを獲得。
試合は、その年の“年間最高試合”にも選ばれました。
(高橋直人さん)
「今里さんとの試合は一番怖かった。ボクシングを広めていければ、こんなにいいことはない」
新たな夢のスタートにエールを送る、かつてのライバルたち。
(記者)
「どういう指導者になってほしいですか」
(高橋直人さん)
「基本がちゃんとできているボクサーがいいかな。手を下げないで、ちゃんとガードを上げる」
(島袋忠司さん)
「1人でも多くの練習生が来たらうれしい」
練習生の1人、大村工業高校1年の丸山 澄快さん(15)は、この春、ボクシングを始めたばかり。
プロを目指し、今里さんの指導を受けています。
(練習生 丸山 澄快さん)
「わかりやすく、1日1日強く(なっていると)感じる。井上尚弥選手のような、スピードを生かした試合をしたい」
引退から35年。
夢だった、地元でのジム開設を実現した元日本チャンピオン。
(バンタム級元日本チャンピオン 今里光男さん)
「強く(成長できて)、楽しく「良かった」といううちに帰って行けるジムであっていいかな」
掲げるのは、自身が届かなかった『世界チャンピオン』を育てることです。
(バンタム級元日本チャンピオン 今里光男さん)
「やっぱり諫早から世界チャンピオンや日本チャンピオンを。1つずつチャンピオンを出していかなきゃいけないかなってところまで、自信を持ってやっていきたい」