どうする?タクシードライバー不足「女性用休憩室」「配車センター統合」など打開策を見出す《長崎》
ドライバー不足が続く “タクシー業界の取り組み” についてです。
県タクシー協会によりますと、県内のタクシードライバーは2019年度は3800人を超えていましたが、昨年度は3031人と、この5年間で2割以上減りました。
県内の大手タクシー会社ラッキー自動車でも、ドライバーの高齢化で少しずつ減っていた上に、コロナ禍をきっかけとして「退職が加速」したといいます。
ところが、新型コロナウイルスの5類移行で利用者が徐々に回復すると、タクシーを稼働させたくても「ドライバーが足りない」という状況が続いているそうです。
人材確保に向け、ラッキー自動車では環境の整備に取り組んでいます。
(冷川小粹アナウンサー)
「こちらが女性専用の休憩室です。大きな鏡がついたパウダールームや、キッチン、奥には、快適な仮眠をとることができるベッドルームが整備されています」
本社営業所に去年夏に設けられた休憩室。
女性ドライバーや女性の配車センター員の専用です。
女性ドライバーは現在2人だそうで、本社営業所にはドライバー不足で稼働できていない車両もあり、女性ドライバーの採用を強化したいとしています。
ほかの営業所にも今後、開設する予定だということです。
(ラッキー自動車総務部 森﨑美幸副部長)
「オートロックでセキュリティも完備しているので、安心してここで休憩してもらえる。ぜひ女性の方にもきてもらいたい」
さらに業務の効率化を図り、ドライバー不足をカバーする取り組みも進めています。
長崎市大橋町のラッキー自動車本社営業所にある配車センター。
新年度からは、配車センターを統合しました。
(配車センター)
「4月から城山交通もグループ内で配車するようになったので、一番近い車がすぐ行きますよ。城山交通で」
グループ会社の4つの営業所に加え「蒲原タクシー」「長与タクシー」「新城山交通」の
3つの営業所の配車業務を4月から統合。
この総合配車センターで受けることで、配車を効率的に行うことができるということです。
(ラッキー自動車 高巣良一配車センター長)
「以前に比べると、お客様の要望には応えられるようになった」
今回センターを統合したことで、配車を受けられる台数が50台ほど増えたそうです。
(ラッキー自動車 高巣良一配車センター長)
「グループ全体で配車することで、より多くのお客様に配車できる。長崎の皆さんの移動の手段として、引き続き利用してほしい」
ドライバー不足が問題となっているタクシー業界。
県タクシー協会は、女性の活躍や働く環境の改善で利用者のニーズに応えていきたいとしています。