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大石知事が収支報告書に2000万円を二重計上か “架空の貸付” として告発の動きも《長崎》

2024年7月9日 18:36
大石知事が収支報告書に2000万円を二重計上か “架空の貸付” として告発の動きも《長崎》

大石知事の後援会の収支報告書の記載を巡り、2000万円を二重に計上していたことが関係者への取材でわかりました。

大石知事は9日、報道陣の取材に対し「精査中」と繰り返し説明。この2000万円を巡っては “架空の貸付” だとして、詐欺などの疑いで告発する動きもあります。

9日午後、報道陣の取材に応じた大石知事。

2000万円の “二重計上” について「精査中」と繰り返しました。

(大石知事)
「可能な限り早く説明を差し上げられるように、弁護士の意見を踏まえて精査を行っているところ」

(記者)
「個人資金の話が出ているが、(県議会で指摘された)286万円とは別のことかと思うが」

(大石知事)
「確認、精査したうえで、しっかりと改めて説明させていただきたい」

問題となっているのは、大石知事をめぐる2つの収支報告書の記載内容です。

1つはおととし、2022年の県知事選挙の際の活動費用を記載した「選挙運動費用収支報告書」。

大石知事が「自己資金」として2000万円を拠出したと記載されています。

もう1つは、大石知事の資金管理団体である「大石けんご後援会」のおととし分の収支報告書で、これには大石知事からの「借入金」として2000万円の記載があります。

後援会の政治活動費と選挙活動の費用は、透明性を保つため 別々の銀行口座で管理すべきとされています。

関係者によりますと、大石知事の後援会では1つの口座で管理していて後援会の口座には「自己資金」の2000万円が入金された記録はあるものの「借入金」の2000万円の入金記録はないということです。

しかし、後援会は大石知事個人と金銭の貸し借りの契約を結んでいて、その返済金の一部として今年3月までに、2回にわたりあわせて約655万円が大石知事に支払われているといいます。

後援会の関係者は「形式的ミスの二重計上だった。 現在、精査を続けている」と説明しています。

(大石知事)
「事実関係を含めて改めてしっかり整理したうえで、ご説明をさせていただきたい。この時点で個別の答えは控えたい」

この2000万円を巡っては、“架空の貸付”であり、返済金をだまし取った詐欺や業務上横領の疑いもあるとして告発する動きもあります。

大石知事は後援会の収支報告書をめぐって、県議の後援会から借り入れた286万円について県議会の一般質問で指摘を受け、「6月中に訂正する」としていましたが、その後、後援会で不審な出金が確認されたとして対応を延期。

10日の最終本会議で進捗を報告する考えを示しています。