3月の核兵器禁止条約締約国会議「オブザーバー参加を」大石知事ら要請 政府は“見送り”で調整《長崎》
3月にアメリカで開かれる核兵器禁止条約の第3回締約国会議について、大石知事と広島県知事は28日、日本政府に対しオブザーバーとして参加するよう要請しました。
政府は参加を見送り、与党議員を派遣する方向で検討しています。
28日午前、外務省を訪れた大石知事と広島県の湯崎知事は、宮路外務副大臣に核兵器禁止条約への早期の署名・批准を求める要望書を手渡しました。
(大石知事)
「核なき平和の実現は被爆者を含め、両県民のみんなの思い、願い」
両知事は日本と同じ、アメリカの核の傘の下にあるオーストラリアやドイツなどが、条約の締約国会議にオブザーバー参加しており「日本が参加できない理由は見当たらない」として、政府にオブザーバーとして参加することも要請しました。
締約国会議をめぐっては、去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協や、公明党、長崎と広島の両市長らからも政府のオブザーバー参加を求める声が上がっています。
ただ 複数の政府関係者によりますと、参加を見送る方向で調整していて、会議には与党議員を派遣する事を検討しているということです。
締約国会議には、日本被団協がメンバーの被爆者2人を派遣するほか、高校生平和大使も3人派遣される予定です。
一方 過去2回の会議に出席しスピーチをした長崎市の鈴木市長は、新年度予算を審議する議会日程と重なることを考慮し、出席しないとしています。
第3回締約国会議は3月、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれる予定です。