県内126か所「主要渋滞か所」の対策を協議 「西彼杵道路」開通効果は?《長崎》
県内の交通渋滞についてお伝えします。
こちらの地図に示したポイントが県内の交通渋滞が発生する交差点=「主要渋滞か所」です。
国や県などでつくる「交通渋滞対策協議会」が選定していて、一般道には126か所あります。
特に、長崎市や佐世保市の中心部など、交通量の多い道路に集中していることがわかります。
渋滞の解消に向けて交差点の改良や新たな道路の整備などの対策が行われた交差点は、全体の21%。
24%は現在、対策に取り組んでいて、55%は対策の検討中となっています。
対策が行われた交差点は「フォローアップ」の対象となり、効果が出たかを検証するモニタリングを行っています。
渋滞がなくなったと判断されれば「渋滞か所」から解除、依然として渋滞している場合はモニタリングを継続し、さらなる対策を検討しています。
19日開かれた協議会では、この「渋滞か所」の現状について議論が行われました。
( 国土交通省長崎河川国道事務所 大場 慎治 所長)
「まだまだ県内には多数渋滞しているか所が残っているのが現状」
協議会は、国や県、県バス協会、県トラック協会などの代表者で構成されています。
19日の会議ではフォローアップを行った、29か所の「渋滞か所」について検証結果が報告され、今後の対策を議論しました。
今年度から新たにフォローアップの対象となったのが、時津町の3つの交差点です。
去年2月に「西彼杵道路」の時津~日並間、およそ3.4キロが開通したことから、並行する国道206号の交通状況が検証されました。
効果が表れたのが「左底」交差点。
この区間を通過する速度である「旅行速度」の平均は長崎市方面、西海市方面いずれも基準の時速20キロを超えています。
また、接続する町道から国道に入る場合もほとんどが信号待ち1回以下となっていて、「渋滞なし」と判定。
今回の会議で「渋滞か所」から解除されました。
一方、そこからおよそ2キロ離れた「井手園」交差点では…。
(梅田 記者)
「4つの方向から車が行き交うこちらの交差点ではスピードを出す車もありますが、滞留する車も多くあります」
慢性的な交通渋滞が発生。
特に、西彼杵道路が開通したことによって畝刈町方面とをつなぐ「臨港道路」の交通量が増加しているといいます。
「旅行速度」は12年前の調査では時速20キロを超えていたものの、昨年度の調査では10キロほどに低下。
2回以上信号待ちをする割合も32.3%と高くなっています。
協議会では今後もモニタリングを継続することを確認。
道路を管理する県は、長崎市に建設を計画している「南北幹線道路」を整備することで井手園交差点の混雑緩和につなげたいとしています。
一方、長崎スタジアムシティ周辺の国道206号宝町、茂里町、北郵便局前の3つの交差点は、現在、渋滞は解消されているものの、スタジアムシティの開業によって渋滞発生の可能性があることからモニタリングを継続するとしています。