色や形がバラエティ「ながさき伝統野菜」今では希少な “種と栽培方法” を残すための公開講座《長崎》
(桒畑笑莉奈アナウンサー)
「長崎の伝統野菜」について説明します。
「伝統野菜」は長崎の郷土料理に昔から使われているもので、「長崎生まれのもの」や「海外から伝わって限られた地域で育てられたもの」もあります。
例えば「長崎赤かぶ」。見事な赤紫色でやわらかく、独特な風味と香りがあります。
「諫早四月大根」は一見、普通の大根のようですが、諫早市周辺で古くから栽培されている細長い大根です。
「雲仙こぶ高菜」は、茎にコブがあり、シャキシャキとした食感が特徴です。
そして「長崎紅大根」は鮮やかな紅色で、長崎市内では節分に食べられるそうなんですが、佐藤さんどうしてだと思いますか。
(佐藤肖嗣アナウンサー)
「節分なので、鬼と紅という色が関係しているんではないですか?」
(桒畑笑莉奈アナウンサー)
答えは、見た目が「赤鬼の腕」に似ていることから、紅大根を食べて鬼を退治するという意味が込められているそうです。
このような伝統野菜の収穫体験が、27日に長崎大学で行われました。
(収穫した人)
「おおーっ、すごい」/7
長崎大学文教キャンパスの圃場で収穫された「長崎の伝統野菜」。
大学が開いている公開講座の受講者たちが、9月に種をまいたものです。
(鎌田英一郎 准教授)
「諫早四月大根なので、それも一本抜いてほしい。
並べて見比べていただいて。四月大根は先細りが特徴」
栽培したのは、根菜類を中心に全部で5種類。
伝統野菜は、栽培に手間がかかる上に病気に弱くデリケートなため、生産現場から遠のき、今では珍しい存在となっているそうです。
(受講者)
「(これは)長崎赤かぶ。珍しい。私も畑をしているので、ぜひ種をつないでいきたいと思って、この講座を受けた」
(受講者)
「これは長崎紅大根で、鬼の腕みたいなので鬼を退治するということで、(節分などの)長崎伝統です」
収穫の後は、伝統野菜と一般的な野菜を “食べ比べ”。
うまみや甘みなどを、一つずつ採点しました。
(受講者)
「おいしかった。(今後も)ずっとつくっていく」
(受講者)
「大根を “かぶ” かと思った。すごく食べやすかったので。間違っていた」
(鎌田英一郎 准教授)
「色や形がバラエティに富でいて、すごく多様性があって面白い。残していかないと知らない方が増えていき、種がなくなってしまうとその野菜もなくなって、文化もなくなることにもなりかねない」
公開講座は来年度以降も開催される予定で、今回、収穫した種を栽培するということです。