地域の絆を深める演技を「住吉コッコデショ」7年ぶり復活 担ぎ手と太鼓の親子共演も《長崎》
9月から11月にかけて、長崎市内では各地で「郷くんち」と呼ばれる 秋祭りが行われています。
その中のひとつが、10月13日と14日に行われる「住吉まつり」。
その祭りで披露される 住吉町の「コッコデショ」に密着しました。
7年ぶりの復活。本番に向け、稽古に力が入ります。
(掛け声)
「コッコデショ コッコデショ、コッコデショ」
力強い掛け声にあわせ宙に舞う「太鼓山」。
長崎市住吉町の郷くんち、人気の演し物「住吉コッコデショ」です。
音につられて、たくさんの市民が足を止めます。
(市民)
「勇ましいもんねえ。初めて私も見に来た」
(市民)
「迫力のある かっこいい演技を見たい」
(市民)
「見てたら小学生なので、すごいなと思って」
長崎市北部の台所「住吉中園商店街」。
住吉コッコデショは1995年、商店街の青年部が中心となって始めました。
元々、郷くんちには子どもみこしが出演していましたが…。
(総指揮 山口鮮魚店 山口義和さん)
「その子どもみこしを子どもが担ぎきれず。じゃあ我々大人が担ぐのに、みこしや神社と御旅所では盛り上がらないので、このコッコデショを作った。なかなか毎年出せるもんじゃないので、3年なり4年なりに1度は出したいと思っている」
今年は7年ぶりにコッコデショを披露します。
稽古が始まるのは、商店街のシャッターが下りた後。
「担ぎ手」は高校生から50代までの44人が務めます。
高校3年生の山口 翔悟さん。、前回は太鼓でしたが…
(担ぎ手 山口翔悟さん(高3))
「7年前 お父さんが担いでいた。自分も担ぎたいなと思っていたので、今年挑戦してみた」
“太鼓” と “さい振り” は、小中学生あわせて12人。
太鼓で出演する小学5年生の浦川 柚茉さんは、唯一の女子メンバーです。
(太鼓 浦川 柚茉さん(小5))
「“コッコデショ”の時に本当に上がるかなと思って。めっちゃ怖かったけど上がったら、めっちゃいい気持ちになる」
掛け声にあわせて、太鼓の練習。その課題は…。
(太鼓 浦川 柚茉さん(小5))
「“シャー” と手を上げるところを意識したらいいと思うので、そこを頑張りたい」
いよいよ柚茉さんの出番です。
すぐ下で担ぐのは、父・雅嗣さん。
母・希美さんと2人の妹も、観客とともに見守ります。
全員がコッコデショファンだという浦川さん一家。
(母 希美さん)
「私自身が中学校の時に、コッコデショで山口さんたちにお世話になった経験があって」
希美さんの中学時代の卒業アルバムには。
(母 希美さん)
「見て、これママ。パパどこでしょう?。ここでーす。2人でコッコデショしたんだよ」
総合学習の時間に「住吉コッコデショ」を体験する様子が…。
(母 希美さん)
「さい振りをさせてもらって、その時にコッコデショはすごい楽しいなってファンになりまして。
(柚茉は)女の子だったので、何かいいチャンスないかと思っていたら(太鼓募集の)チラシ見つけた。パパが担ぐなら、一緒に娘も乗せるよと言ってくれた」
自宅では、過去に出演したまつりの動画や稽古の記録をYoutubeで視聴。
自分の演技に生かします。
(母 希美さん)
「めっちゃきれいに横向いてる」
(太鼓 浦川 柚茉さん(小5))
「(自分の演技に) ムラがあるから直したい」
稽古に励む柚茉さんを見守る、父 雅嗣さん。
高校生だった2007年以来、17年ぶりの出演です。
(父 雅嗣さん)
「父ちゃん頑張るから、 お前も頑張ってくれよていう感じで担いでます。(共演は)力になる。支えてやるぞっていう感じ」
(太鼓 浦川 柚茉さん(小5))
「パパの声がして、安心した」
(総指揮 山口鮮魚店 山口義和さん)
「打ちこめー。コッコデショ」
それぞれの課題を胸に太鼓山と向かい合うメンバーたち。
(総指揮 山口鮮魚店 山口義和さん)
「44人の気持ちが一つになれば、信じられないぐらい上がる。それを体験させたいから、気持ちを鬼にして何回でも上げさせる」
(担ぎ手 山口翔悟さん(高3))
「“まわれ” は、まだまだ速くできると思う。目一杯上げて、もっと回して住吉を盛り上げたい」
(太鼓 浦川 柚茉さん(小5))
「いつもよりちょっとだけできたので、もうちょっとうまくなりたい」
(父 雅嗣さん)
「住吉に力を与えられるような、最高の演技を頑張る」