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「自然災害に勝つためには生き残る。情報という名のバトン受け渡していく」普賢岳災害経験者が講演会《長崎》

2024年5月28日 17:37
「自然災害に勝つためには生き残る。情報という名のバトン受け渡していく」普賢岳災害経験者が講演会《長崎》

雲仙普賢岳の大火砕流から来月3日で33年を迎えます

「いのりの日」を前に島原市の中学校で、28日、命の大切さや災害への備えについて学ぶ講演会が行われました。

島原市立有明中学校で開かれた講演会。

講師として招かれたのは33年前、小学生の時に噴火災害を経験した長門 亜矢さん 42歳です。

(雲仙岳災害祈念館 長門 亜矢さん)
「うちのすぐ目の前にある家は、ほぼ原形が無かった。自然災害と言うのはそれだけ大きな力を持っている」

1991年6月3日、雲仙普賢岳で大火砕流が発生。

取材していた報道関係者や警戒にあたっていた地元の消防団員ら43人が犠牲となりました。

当時、警戒区域の中に自宅があった長門さん。

土石流によって自宅が埋まるなどした経験を語り、252人の全校生徒に災害の恐ろしさや備えの大切さを伝えました。

(雲仙岳災害祈念館 長門 亜矢さん)
「自然災害に勝つためには生き残る。情報という名のバトンを次の人に受け渡していく。はるか遠く未来に生きている人たちに対して警鐘を鳴らすことができる」

(冨田 裕也さん(3年))
「災害の恐ろしさと命の尊さを確認できたので、そのことを忘れずに取り組んでいきたい」

(板倉 璃子さん(3年))
「家族で災害が起きたらどこに逃げるかを話し合って、いざその時になって慌てず行動できるように心がけていきたい」

生徒たちは防災への思いを新たにしていました。