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「周辺の皆さまに迷惑をかけないことが一番」 2年後の稼働が予定されている境港市のバイオマス発電所 環境保全委員会を設立 鳥取県境港市

2024年7月26日 18:08
「周辺の皆さまに迷惑をかけないことが一番」 2年後の稼働が予定されている境港市のバイオマス発電所 環境保全委員会を設立 鳥取県境港市

2年後の稼働が予定されている鳥取県境港市のバイオマス発電所。周辺施設へ影響を及ぼさないよう、環境保全委員会が設立されました。

境港市の工業団地に現在、バイオマス発電所「グリーンパワーさかいみなと」の建設が進められていて、2026年8月に稼働が予定されています。

これを受けて、バイオマス発電の事業者と境港水産振興協会の間で6月に締結された協定に基づき「環境保全委員会」が設立されました。これは発電所周辺の環境を守り、水産加工施設への影響を防ぐためのものです。

近隣の米子市にある米子バイオマス発電所では、2023年9月、爆発を伴う火災が発生。周辺に住む人たちにとって大きな衝撃となりました。また、この発電所は稼働後に振動や騒音、粉じん被害などをもたらし、問題となっています。

境港市に建設されるバイオマス発電所の主要燃料は、全国で火災が相次いでいる木質ペレットではなく、木質チップを使用するとしています。しかし、木質燃料を利用した火力発電所であることに変わりがないため、環境保全委員会では、周辺環境に影響が出ないよう、年に数回の立ち入り検査のほか、協定違反の場合は改善や必要な措置を講じることが確認されました。

境港水産振興協会 江尻敏美 代表理事
「とにかく(米子の)爆発事故でわれわれのメンバーも非常に抵抗は多かったですが、事故に類するものがあったら、すぐ環境保全委員会を招集して話し合いの場を持ち解決策を構築すると」

グリーンパワーさかいみなと 安藤友昭 所長
「周辺の皆さまに迷惑をかけないということが一番だと思っていますので、それを強く信念を持って進めていきたい。皆さまの不安を払しょくしていきたい」

バイオマス発電所の在り方が大きな問題になっている中、境港市の境港近くに建設されるバイオマス発電所。今回、発足した委員会を中心に稼働開始までの2年間も合わせて、徹底した環境保全対策が求められます。